越境ECに翻訳は必要?翻訳の種類、それぞれのメリット・デメリットもご紹介!

越境ecの運用に言語対応は必須

越境ECは国内市場とは比べ物にならないほど大きなマーケットでビジネスを展開することができるため、越境ECを展開したいと考えている企業も多いです。越境ECを展開、もしくは運用していくうえで言語対応は多くの企業が頭を抱えるポイントです。ですが、ホームページなどを自動翻訳するサービスなどもあるため、そもそも越境ECの運用において、言語対応自体が不要なのではないかと考えられる方もいらっしゃるかもしれません。もちろん自動翻訳するサービスなどを用いて翻訳をすることは可能です。

しかし、こまかな日本語のニュアンスや違和感のある文章に翻訳されてしまう恐れなどがあるのも事実です。自社の製品やサービスに対して興味を持ってくれている顧客の場合には個別に問合せをすることがありますが、多くの人は違和感のある文章で翻訳されたサイトはどこか怪しいと感じてしまい購入まで繋がらない可能性が高まってしまいます。英語や中国語がネイティブレベルのお客様が快適にネットショッピングを楽しむためには、製品やサービスに対するネイティブレベルでの製品やサービスなどを説明することが欠かせないといえます。

▼越境ECについて、より詳細に知りたい方はこちら
越境ECとは?立ち上げの準備からおすすめの理由、注意点まで徹底解説

英語・中国語などの翻訳方法

言語対応は越境ECを潤滑に運営していくうえで必須であることがお分かりいただけた事だと思います。しかしながら社内に翻訳スキルのある人材がいない場合にはどのように翻訳すればいいのでしょうか?

具体的には翻訳会社に翻訳を依頼する方法、機械翻訳を使用する方法、クラウド翻訳を利用する方法が挙げられます。どの方法で翻訳をおこなうにしろ、自社の製品やサービスを英語・中国語でわかりやすく伝えることが目的になります。

そのため、自社の製品やサービスのメリットを最大限に伝えることができる方法を選ぶことが重要です。加えて、翻訳に費用や人的コストを投入し過ぎてしまうと利益も少なくなってしまうため翻訳に×コストもしっかりと見極める必要があります。

次の章では英語・中国語に翻訳する際にそれぞれの翻訳サービスの特徴やそれぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

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翻訳会社を利用した翻訳

まず翻訳会社に依頼するということが頭に浮かぶ方も多いのではないでしょうか?インターネットが普及してからというものの、翻訳会社の数も増加し、翻訳会社ごとに得意な業界・業種があるため、翻訳会社探しで困ることは少ないです。では翻訳会社を利用した翻訳のメリットとデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

メリット・デメリットについてそれぞれ代表的なものを3つずつご紹介していきます。

翻訳会社のメリット

1.翻訳のスペシャリストによる翻訳を受けられる

まず翻訳会社を利用する何よりのメリットは専門知識を持ったスペシャリストによる翻訳を受けることができることです。翻訳会社によっては翻訳だけではなく、よりわかりやすい文章へのリライトや添削などもおこなってくれることもあります。わかりやすい文章に整えてもらって翻訳してもらうことによってより顧客に対して製品やサービスの良さを十分にアピールすることができるでしょう。

2.社内人材を有効活用できる

2つめは社内人材を有効活用することができる点です。翻訳会社に翻訳を依頼することによって、自社の社員を翻訳業務に縛ることなく他の業務に注力させることができます。

3.海外企業とのスムーズなやり取りができる

3つめは海外企業とのスムーズなやり取りがおこなえる点です。翻訳会社に依頼する場合、細かなニュアンスにまで配慮した質の高い文章に翻訳してもらうことが可能です。そのため、海外企業とも言葉の齟齬なくスムーズにやり取りを行うことが可能になり、より自社の製品やサービスをアピールすることができます。
違和感のある文章や細かなニュアンスが異なる文章の場合には、いくらよい製品やサービスであっても購入までつなげることは難しいです。翻訳会社の中には、現地で必要な書類作成も担当してくれることもあり、ストレスなくビジネスをおこなうことができるでしょう。機会損失を最大限防ぐためにも専門知識を持った翻訳会社に翻訳を依頼するだけではなく、必要に応じて現地でのビジネスをおこなう上で必要な書類作成も依頼してストレスなくビジネスを進めていくようにしましょう。

翻訳会社のデメリット

1.コストがかかってしまう

翻訳会社に依頼するデメリットとして、コストが発生することがあります。
もちろん翻訳会社に依頼することによって、社内の人材を有効活用することはできますが、翻訳会社に支払う費用や打合せの時間などのコストはどうしても発生してしまいます。

2.専門用語がうまく翻訳されないこともある

2つめは翻訳会社によっては専門知識が乏しいことがある点です。
翻訳会社は翻訳に対してはプロフェッショナルですが、業界の専門用語などについては乏しいことがあります。
そのため、仕上がった文章を確認したときに専門用語などがうまく翻訳されていないことも少なくありません。

3.情報漏洩のリスクがある

3つめは情報漏洩のリスクが少なからずある点です。製品の情報を外部に委託するため、少なからず情報漏洩が発生してしまうことは考えられます。そのため、そうしたリスクを最小限に抑えるために翻訳会社に翻訳を依頼される場合には秘密保持契約を締結後に依頼することをおすすめします。

機械翻訳

機械翻訳とは名前の通り、機械を利用して翻訳をおこなうことになります。機械翻訳には文法に基づいて翻訳をするもの、インターネットなどで検索された統計データをもとに翻訳するもの、機械学習やAIを利用した翻訳方法などの種類があります。

機械学習やAIなどの技術の進歩によって注目されている機械翻訳のメリットとデメリットをそれぞれ3つずつご紹介していきます。

機械翻訳のメリット

1.低コストで簡単に翻訳できる

なにより機械翻訳のメリットは人に依頼するよりも低コストで翻訳をおこなうことができる点です。もちろん翻訳を依頼する文章量や内容によってコストは異なりますが、機械翻訳の場合には低コストで簡単に翻訳することができるというメリットもあります。翻訳する内容やボリュームによっては人に依頼するよりも格段に低コストでおこなうことができますので、コストを抑えて翻訳業務をおこないたいという方にはおすすめです。

2.日常会話レベルの翻訳もAIや機械学習の進歩によっておこなえる

2つめのメリットは機械学習やAI技術が進歩したことによって、以前は難しかった日常会話レベルの翻訳も違和感なくおこなうことができるようになったことです。どうしても機械翻訳は文法や統計から翻訳をおこなうことがメインであったため、日常会話レベルの翻訳が難しく、不自然な文章に翻訳されてしまうことも多かったです。しかしながら現在では、無料で提供されているサービスの中には機械学習やAIを搭載している機械翻訳もあり、精度が年々向上しています。

3.気軽に簡単に翻訳を始められる

3つめのメリットは簡単に翻訳を始められる点にあります。
人に対して翻訳を依頼する場合、翻訳する内容や文章の精査など翻訳を依頼するために発生する業務がたくさんあります。機械翻訳の場合にはそうした翻訳前に発生する業務はほとんどなく、とりあえず翻訳を試してみたいという場合でも低コスト・短時間でおこなうことができます。

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機械翻訳のデメリット

機械翻訳のデメリットは年々翻訳の精度がいくら向上しているとはいえ、細かなニュアンスを完全に翻訳することができないという点です。結果として人の目によるチェックが必要になることもしばしばあり、翻訳する文章や内容によっては手間がかかることもあります。また、機械翻訳は文化の違いを理解することはできないため、その国独自の文化や言葉を正確に翻訳することができないということもデメリットであるといえるでしょう。

クラウド翻訳

クラウド翻訳とはクラウドソーシングで翻訳をおこなうことであり、簡単にいうとインターネット上で翻訳の能力を活かして仕事をしたい翻訳者と翻訳を依頼する企業がマッチングするサービスのことを指します。近年は働き方改革や副業解禁の影響もあって、能力を活かして翻訳の仕事をしたいという方も増加しています。

そんな最近話題になっているクラウド翻訳についてメリットとデメリットをそれぞれ3つ見ていきましょう。

クラウド翻訳のメリット

1.低コストで人に翻訳を依頼できる

まずクラウド翻訳のメリットは低コストで人に翻訳を依頼することができる点です。より細かなニュアンスを伝えながら人に翻訳を依頼することができるのはクラウド翻訳の何よりのメリットです。

2.翻訳者と直接やり取りをすることができる

2つめは翻訳者と直接やり取りすることができるという点です。
翻訳会社などに翻訳を依頼する場合には翻訳者ではない方が窓口となってやり取りをおこなうことも多いため、細かなニュアンスなどが伝わりにくいということもあります。また、翻訳者からの質問にもタイムリーに対応することができるため、コミュニケーションに関するコストも最大限に抑えながら、よりイメージに近い翻訳をおこなってもらうことができます。

3.24時間365日発注ができる

3つめは時間帯に関係なく発注をおこなうことができる点です。
翻訳会社に依頼する場合、営業時間が定められているため急な要望には対応されていないことが一般的です。

しかしながら、クラウド翻訳は翻訳能力のある個人が請け負っていることが多いため、休日や夜間であっても簡単に発注をおこなうことができます。そのため急な要望にも迅速に対応することが可能で、越境ECの運営で何かトラブルがあった際やホームページの更新を急ぎたい時にはかなり役に立ちます。クラウド翻訳は翻訳会社等に依頼するよりも安価で休日や時間帯を問わず依頼することができるという他のサービスにはないメリットを持っています。

クラウド翻訳のデメリット

1.翻訳者のスキルレベルが不明瞭

ラウド翻訳のデメリットは翻訳スキルが担保されていないこともある点です。
長期間翻訳をされている個人の方であっても、自社の製品やサービスに対して十分満足いく翻訳をおこなってもらえないこともあります。反対に翻訳業務に携わっている期間は短いが、スピーディーにハイクオリティな翻訳を提供してくれる個人の方もいます。このようにしっかりと自社に合う方に翻訳を依頼することができなければ、クラウド翻訳の場合にはメリットを十分に感じられないというデメリットがあります。

2.翻訳チェックをおこなってくれないことが多い

2つめはクラウド翻訳では翻訳チェックの工程が考慮されていないケースがほとんどである点です。翻訳会社に依頼した場合、翻訳後にプロのチェッカーやコーディネーターと呼ばれる方によって最終的なチェックを終えたものが納品されることがほとんどです。そのため十分なクオリティのものが納品されることが多く、納品後によほどのことがない限りミスや齟齬は発生しません。しかしクラウド翻訳の場合にはチェッカーやコーディネーターによる最終確認の工程が見積に含まれていないため、翻訳されたそのままの文章が納品されることが多いです。
結果として翻訳されたものを依頼者が確認する必要があり、手間や時間がかかってしまうこともしばしばです。

3.翻訳のために資料を準備する必要がある

3つめは翻訳を依頼するために事前資料や打合せなどが発生してしまうことです。クラウド翻訳の場合には24時間365日依頼することが可能ですが、翻訳される方によってはオンラインによる事前打ち合わせなどが時間による都合でできないこともあり、翻訳の意図やどういった品質の翻訳を求めているのかを資料として提供しなければならないケースもあります。

翻訳ツール

最後にご紹介するのが翻訳ツールになります。
翻訳ツールはインターネット上に無料で公開されていることもあり、好きな時に簡単に利用することができます。そうした簡単に利用することができる翻訳ツールのメリット・デメリットをそれぞれ2つずつご紹介していきます。

翻訳ツールのメリット

1.簡単に無料で利用できる

翻訳ツールのメリットは何と言っても無料で簡単に利用することができる点です。事前に翻訳する文章をまとめる必要もなく、とりあえず翻訳を試してみたいという方であってもすぐに利用することが可能です。

2.入力後すぐに翻訳することができる

2つめは翻訳スピードが早い点です。
翻訳ツールの場合には翻訳したい文章を打ち込むだけで瞬時に翻訳された文章を確認することができます。とにかく手軽にスピーディーに、無料で翻訳したい方にはとくに翻訳ツールはおすすめであるといえるでしょう。

翻訳ツールのデメリット

1.翻訳が正確でないことがある

翻訳ツールのデメリットはなんといっても翻訳の正確さにかけてしまう点です。
特に日本語の細かなニュアンスを伝えようとして、文法に則っていない口語体を利用した文章を翻訳する場合には、意味の通らない文章に翻訳されてしまうことも多いです。また翻訳する言語通しの文法の違いも影響し、100%正確な文章に翻訳することができない翻訳ツールもありますので注意が必要です。

2.ボキャブラリーが人間ほど豊富ではない

2つめはボキャブラリーに限界がある点です。
翻訳ツールを利用して翻訳する場合には事前に翻訳ツールに語彙を覚えさせておく必要があります。そのため、今はやりの言葉やスラングなどには対応することが難しく、どこか堅苦しい文章に仕上がってしまうこともあります。

現代では翻訳ツールにも機械学習やAIを搭載してこうした表現の限界を突破しようとしていますが、まだまだ人間らしい文章を作るのは難しいとされています。

越境ecサイト翻訳の注意点

越境ECサイト翻訳をする際に気を付けなければならないことは大きく分けて以下の2つです。

1.販売対象国で利用されている言語を把握する

まず越境ECサイト翻訳をする際に、販売対象の国ではどのような言語が使用されているのかを調査し、把握する必要があります。多くの国では英語、中国語などがメジャーな言語として認知されていますが、これら以外にもスペイン語やフランス語などのヨーロッパ圏の言語が公用語として認められている国も多々あります。まず越境ECサイトを翻訳するためには、英語や中国語に翻訳するのではなく、販売対象国でどのような言語が使用されているのかを調査し把握する必要があります。

2.費用対効果のバランスを大切にする

翻訳をおこなうためには、費用面や時間などのさまざまなコストがかかります。
そのため、まず自社の製品やサービスを翻訳するためにかけるコストと、販売して得られる利益のバランスをしっかりと判断する必要があります。いくら良い製品やサービスであったとしても、わかりやすい翻訳がなされていない場合には製品やサービスの特徴を顧客に対して十分にアピールすることはできません。越境ECサイトを翻訳する際には利用大綱化のバランスを大切にしましょう。

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まとめ

今回は越境ECに翻訳は必要なのかについて、越境ECをなぜ翻訳すべきなのか、翻訳の種類、種類別のメリット・デメリットについてご紹介してきました。

越境ECは国内よりも大きなマーケットであり、今後も多数の企業が越境ECに挑戦していくことが予想されています。もちろん越境ECの場合にはそうした国内から進出していく企業だけではなく、現地をはじめ世界中の企業と競争していく必要があります。皆さんがインターネットで買い物をされるときに、不自然な文章で製品やサービスの説明がされていると怪しいと感じるように、越境ECでもそうした違和感から購入の機会損失は発生します。多くの方に安心して買い物を楽しんで頂くとともに、製品やサービスのアピールをしっかりとされたい方は越境ECの翻訳、言語対応は必須になります。

今回ご紹介した翻訳方法の中で自社にとってどれがベストフィットするのか、それぞれのメリット・デメリット、自社の製品やサービスのPRポイントなどを含めて検討してみてください。

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