越境ECを始めようと思っても、どのサイトを利用したらいいのかわからない、という人も多いのではないでしょうか。本記事では、越境ECのおすすめサイトランキングをご紹介します。越境ECを利用するメリットや、利用の際のポイントについても触れているので、ぜひチェックしてみてください。
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海外ECサイトの市場規模ランキング

海外ECサイトの市場規模ランキングは、2020年の時点で以下のようになっています。
1位 中国 2兆2,970億ドル50.1%
2位 アメリカ 7,945億ドル 19.0%
3位 イギリス 1,804億ドル 4.8%
4位 日本 1,413億ドル 3.0%
5位 韓国 1.106億ドル 2.5%
出展:経済産業省「令和2年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
利用者が多いのは中国とアメリカ
ランキングを見てみると、ECサイトの利用者がもっとも多いのは中国です。人口が多いので当然といえば当然ではありますが、2兆2,970億ドルという圧倒的な市場規模となってます。
次いで市場規模が大きいのは、アメリカです。7,879億ドルと高い水準になっており、市場シェア率は19%と大きく広がっています。トップの中国とアメリカだけでも、全世界の70%以上のシェアを占めています。
理由としては、日本よりもネット人口が多いことが挙げられます。アメリカのネット人口は日本の約3倍、中国は約7倍。母数が多いため、必然的に越境ECの利用者も増えるというわけです。また、中国やアメリカは日本と違って、海外の通販サイトで購入することへの抵抗が少ない点もポイントです。
韓国でもECサイト利用者が急増
韓国は、もともとECサイトシェア率の上位ではありませんでしたが、近年大きく市場を拡大してきています。2018年のEC市場規模は876億ドルでしたが、2019年になると1035億ドルまで増加。約1年で市場規模が大きく拡大したことがわかります。
その理由として、韓国におけるネットの普及が挙げられます。2023年の韓国のインターネット普及率は98%。国民のほとんど全員がネットを使える環境にあり、そのためにECサイトの利用率が高まったと考えられます。
越境ECのメリット3選

越境Eを利用することのメリットは、大きく分けて3つあります。それぞれ解説していきます。
1.海外の顧客が獲得できる
越境ECを導入することで、海外の顧客を獲得できます。国内のみのEC販売と比較すると、
圧倒的にターゲットとなる人口が増えることになるわけです。越境ECのサイトによっては、幅広い国で利用できるものも多く、顧客を大幅に増やします。
越境ECは難しいと思われがちですが、既にある越境ECサイトを利用すれば、初めてでも不安なく導入が可能。その上で経験を積み、自社サイトに切り替えれば、利益も上がりやすくなるでしょう。
2.コストをかけずに海外展開できる
海外にものを販売するとなると、コストがかかってしまうものです。しかし、越境ECを利用すれば、さまざまな国に気軽に商品を販売できるため、コストを大きく削減できます。オンラインで完結するECサイトならば、人件費もかけずに済む点がメリットです。
3.成長市場である
また、越境ECは近年注目されており、市場の拡大も右肩上がりになっています。コストをかけずに参入した上で、利益を得られやすいのも大きな特徴。ユーザー側からしても自国にない製品を気軽に購入できるため、需要も増えています。
越境ECサイトには2種類ある

越境ECサイトと一口に言っても、その種類は2つあります。越境ECを使って事業を展開していきたいと考えているのであれば、どちらの特徴もつかんだ上で、自社に合うものを選択しましょう。
ECモール型
ECモール型というのは、スレにあるECサイトに自社のお店を出店して、営業をしていくタイプです。既存のモールを使うために、サイト自体の知名度があれば、一から集客しなくて良いのが大きなメリットと言えます。
ECモール型の越境ECの例としては、以下のようなものがあります。
- Amazon(アメリカ)
- 天猫国際(中国)
- G-Market(韓国)
アメリカや韓国のECモールはシェアが広く利用者も多いため、顧客がつきやすい傾向にあります。また、近年伸びている韓国のECモールも、参入にはおすすめです。
自社サイト型
自社サイト型はモール型とは異なり、自社でサイトを立ち上げて、海外にも展開していくサービスの形です。モール型よりも導入のハードルは上がりますが、モールを利用することでの手数料などが差し引かれないため、利益は大きくなります。
自社サイト型の越境ECを検討しているのであれば、Buyee Connectがおすすめです。すでに国内の自社ECサイトを持っている場合には、タグを1行追加するだけで海外向けのカートが用意可能。すでに多くの企業が導入し、注目されています。
【国別】越境ECおすすめランキング

ここからは、国別におすすめ越境ECサイトを紹介していきます。
中国・台湾
中国は世界的にも越境ECがもっとも発達している国です。また、アジア圏では台湾の越境ECサイトも人気があります。ということでここからは、中国や台湾の越境ECサービスを紹介します。
1位 天猫国際
天猫国際は、中国最大のECモールとも言われているサービスです。中国のショッピング事業などの最大手のアリババが運営しており、多くのユーザーが利用しています。
こちらのサービスは日本製品がよく売れることでも知られており、海外ECモールを利用しようと考えている人に特におすすめです。
2位 京東商城
天猫国際に次いで中国第2位のシェアを誇るのが、京東商城です。こちらのサービスも日本製品が人気で、日本企業の参入がおすすめ。また、PC製品や家電製品が特に人気なので、同様の製品を多く扱っている企業にはぴったりです。
ただし出店する際には厳しい審査があり、出品物に関しても正規品である証明が必須となります。ユーザーもフェイク品には敏感になっているため、正規ブランド品を扱う場合には高い需要があり、おすすめです。
3位 PChome
PChomeは、台湾で運営されている最大手のECモールです。台湾は親日国家であり、日本製品の需要も高い特徴があります。日本製品だけでなく日本企業にも好感を持っているユーザーが多いため、日本企業が参入しやすいサービスでもあります。
自動翻訳機能や無料の広告サポートなどもあるため、海外のECモールが初めての場合も安心です。
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アメリカ
アメリカは、中国に次いで世界第2位の越境EC大国です。大手サービスも多数あるので、チェックしてみましょう。
1位 eBay
eBayは、世界約190ヶ国に展開されており、アクティブユーザー数も1.8億人という人気サービスです。市場規模がとにかく広いため、常にさまざまな商品がチェックされ、売買成立に至っています。
APIが公開されていることで、自社のサービスに組み込んで連携させることも可能。マーケティングツールも多数用意されているので、ECショップ運営の経験が浅くても、簡単に参入できます。
2位 Amazon
言わずと知れた大型ショッピングサイトといえば、Amazonです。日本国にでも利用者が多く、Amazonの強みは、マーケットプレイスのFBAと呼ばれるサービス。Amazon専用の倉庫に商品を送っておけば、売れた際に自動で発送してくれます。自社で在庫を抱えたり、発送したりする手間がなくなるので出品側にはとても便利です。
3位 Walmart
Walmartは、すでに11,500もの実店舗を持つサービスです。2016年からは越境ECサービスにも力を入れ始め、今も多くの国で展開されています。広告テクノロジーに注力しているため、利用者から注目されやすく、売上アップにつながりやすいのが魅力です。
韓国
韓国でも、近年になってどんどん越境ECの利用が増加。ここからは、韓国の現在注目度の高いサービスを紹介していきます。
1位 G-Market
G-Marketは、韓国でもトップクラスのシェアを誇る越境ECサービスです。アメリカの大手ECサービスのeBayが韓国向けに運営しているものであり、海外の企業も多数参入しています。また、韓国語だけではなく多言語に対応しているため、日本企業も参入しやすいのがメリットです。
2位 Tmon
ECサイトとして世に出たのは他のサービスよりも遅いですが、Tmonも韓国で人気の越境ECです。ピザなどの食品の宅配を扱っているほか、旅行分野にも特化しており、アクティビティ予約なども可能。また、定期的に割引も行われているため、お得に利用できる点も魅力です。
3位 11番街
11番街は、韓国でも知名度が非常に高いサービスです。月間の訪問者数は2,000万人を超え、多数の需要が見込めます。出店審査なしですぐに利用できるため、初めて越境ECに参入する人でも安心です。
定期的なタイムセールも人気で、割引サービスが多い点も人気の理由の一つとなっています。ファッションやコスメのほか、電子機器など日常的に使うものを多く扱っており、日本製品への需要も高いです。
4位 Coupang
Coupangは品揃えが豊富なサービスで、その数はAmazonにも匹敵すると言われています。注文後24時間以内に発送される「ロケット配送」というシステムも魅力で、すぐに商品が欲しいユーザーから支持されています。
また、AIによる商品推薦機能など、近年注目のシステムが導入されている点にも注目です。
越境ECを始める前の準備

越境ECを始めるにあたって、事前準備しておいたほうが良いことがあります。以下に解説していくので、チェックしてみてください。
1.商品の確保
まず、越境ECを利用するのであれば、事前に商品を用意しておきましょう。国内向けのECサービスであれば売れてから入手するのでも良いですが、海外に向けて商品を発送するとなると、届くまでに時間がかかります。すでに手元にものがあればすぐに発送もできるため、取引がスムーズになります。
自社製品を販売する場合には商品も充実しているでしょうが、取り寄せて販売するというのであれば、事前に商品を確保した状態で始めるのがベストです。
2.販売先の国について調査
越境ECを利用する場合には、海外との取引になるため、事前に販売先の国の情報を調べておくことが大切です。国内の情勢やトレンドを押さえておくことで、売れやすくなる場合もあります。日本国内ではあまり売れないものでも、国によっては需要が高いこともあるため、調査はしっかりと行いましょう。
例えば、中国では質の高い日本製の製品が売れやすい傾向にあります。国に寄って需要が違うため、販売先に合わせた商品を選ぶことが重要です。
3.出店方法を考える
越境ECには、出店方法がいくつかあります。自身のやりやすい方法を選んで参入するのがベストです。
海外向け自社ECサイト
海外向け自社ECサイトは、自社で海外向けのECサイトを作って、そこに集客する形で展開していきます。自社サイトなのである程度運営のノウハウを持っていないと難しいところではありますが、ECモールで経験を積んでから導入するのが良いでしょう。
海外ECモール
海外ECモールは、すでに海外で運営されているECモールに出店する方法です。海外で力を持っているECモールに参入することで、利用者のいる国の顧客を獲得しやすくなります。特に中国やアメリカはECモールの利用者が多いため、この国のサービスを利用すれば、商品が販売しやすくなります。
国内ECモール
海外のサイトを利用するのが不安だという場合には、まずは国内で展開されているECモールを利用すると良いでしょう。国内のECモールであれば何かあった際にも日本語で対応してもらえますし、不安は少ないです。
日本国内のECモールでも、楽天市場やYahoo!ショッピングのように世界的に展開されているサービスも多いもの。これらのサービスをうまく活用して、越境ECに力を入れてみましょう。
▼越境ECの始め方について、詳しく知りたい方はこちら
越境ECの始め方ややり方を解説!成功させるためのポイントも紹介
まとめ
今回は、越境ECの人気ランキングについて紹介してきました。海外をターゲットにすることで販路が広がり、商品が売れやすくなるのが越境ECの魅力です。国によって売れるものも異なるため、販売先の国に合わせた商品を選ぶことが重要です。
現在は中国とアメリカの越境EC利用率が高いため、大きく販路を拡大させたい方は、こちらの国のサービスを使うのがおすすめ。シェアも大きいサイトをピックアップして紹介したので、迷ったらチェックしてみてください。