日本商品を海外販売するメリット・デメリット方法・注意点も解説

日本の商品は海外で人気があり、国内では売れ行きが悪い商品でも海外では需要があったり、競合が少なかったりという理由から、高価格で販売できる可能性があります。この記事では、海外販売のメリットとデメリットについて説明します。

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日本の商品を海外で販売するメリットとは?

日本の製品が高品質だということは海外でも広く認知されています。日本のアニメなどのカルチャーも、海外で浸透しています。日本の商品を海外で販売する場合、ネット環境のみでビジネスを行うことができ、少ない初期投資で始められます。また日本では競合が多い分野でも、海外販売ではライバルが少なく大きなビジネスチャンスとなる可能性があります。日本の商品を海外で販売する際のメリットについて、下記6つを具体的に説明します。

  • 日本の製品は外国人にも人気がある
  • 必要なのはネット環境のみ
  • 初期投資が少ない
  • 利益拡大のチャンスがある
  • 日本より高価格で販売できる可能性がある
  • 消費税が還付されるケースがある

以下では、それぞれについて詳しく紹介します。

日本の製品は外国人にも人気がある

日本の製品は品質や性能が安定しているといった理由により、海外で高い人気を誇ります。また日本のアニメやゲームなどの文化も海外で大人気です。そのため海外販売は、海外では手に入らないアニメの関連グッズなどの日本の商品を、高額で売るチャンスにもなります。どんな商品が人気なのかについては、eBayなどで売れ筋を検索してみるとよいでしょう。現在売れている商品や金額を調べることができます。

必要なのはネット環境のみ

実店舗を構えようとする場合、初期費用のほか月々の運営費も必要です。しかしインターネットを通じて販売するのであれば、パソコンとネット環境があれば比較的簡単にスタートできます。

初期投資が少ない

一般的に新たなビジネスを開始する際は、多額の費用を投入しなければいけません。しかし日本の商品をインターネットで海外販売する上で必要になるのは、ECサイトの運営・維持費のほか、代行業者を利用する場合は手数料などのみとなり、少ない資金で始められます。初期費用がほとんどかからないという点は大きなメリットになりますが、それに加え、もしうまく結果が残せないとしても大きな赤字にはならないということもメリットに挙げられます。

利益拡大のチャンスがある

日本の商品は、国内で販売するより海外で販売する方が価値が上がる可能性があります。日本では簡単に手に入れられるような商品は、国内では高額になりません。しかし海外では手に入れるのが難しく貴重な分、高価格になる可能性があります。海外への発送費用などを差し引いたとしても、安定した利益になり得るかもしれません。日本の商品を扱っている店舗などがまだ少ない国やエリアも多く、日本ほどライバルが少ないということからも、大きなビジネスにつながるきっかけになるかもしれません。

日本より高価格で販売できる可能性がある

海外では、日本以上に日本文化の評価が高い場合があります。例えば日本のアニメは海外でも放送されており、関連グッズなどの人気が高いです。特にイベントやくじの景品などの他では購入できない商品については、高額で販売できる可能性が高くなります。日本国内では簡単に手に入る商品でも、海外では希少であれば、市場価値が高くなるケースもあります。また一度リピーターがつくと噂が広まり、大きなビジネスに化ける可能性もあります。

消費税が還付されるケースがある

消費税課税事業者であれば、海外取引をするための商品を購入した際にかかる消費税が還付されます。また取引に必要な商品やサービスなども消費税還付の対象となります。

消費税の還付を受けるには、消費税課税事業者であることが条件になります。消費税課税事業者は、改正消費税法で下記と定義されています。既存の消費税課税事業者は、所轄の税務署長に「消費税課税事業者届出書」を提出していることが還付を受ける前提となります。

a. 事業年度の前々事業年度(以下、「基準期間」)における課税売上高が1,000万円を超える法人事業者
b. 前々年の暦年(基準期間)における課税売上高が1,000万円を超える個人事業者
c. 新設会社のうち、その事業年度の開始の日における資本金の額、または出資の金額が1,000万円以上の法人事業者

【引用】ジェトロ:貿易・投資相談Q&A
ただし翌年の確定申告にて還付されるため、一旦は支払う必要があります。そのためキャッシュフローには十分気を付けましょう。

日本の商品を海外で販売するデメリットは?

日本の商品を海外で販売する場合、第一に現地でのコミュニケーションの問題をクリアしなければいけません。また、海外の輸送事情は日本のように安定しているとは限りません。デメリットについて、下記の5つを詳しく説明します。

  • 発送トラブルが起きる可能性がある
  • コミュニケーションが難しい場合がある
  • 送料が高い
  • その国の言葉で説明が必要
  • 為替や国際情勢の変化

それぞれについて、以降で詳しく紹介します。

発送トラブルが起きる可能性がある

配送状況は国によって異なり、また税関など様々なプロセスを経る必要があります。海外への発送は、商品の未着や輸送途中での破損など、日本では起こらないようなトラブルが多々発生します。購入者の手元へ渡るまでに多くの人の手を介してるため、トラブルが起こった際には一つ一つ確認する必要があります。

コミュニケーションが難しい場合がある

トラブル発生時には、英語または現地の言葉で連絡や交渉を行う必要があります。 また、購入者からの問い合わせ対応にも現地語が必要になります。特に自社でECサイトを運営している場合、全て自社で対応する必要があるため、語学などコミュニケーション方法にまつわる課題が発生するでしょう。

送料が高い

海外に商品を発送する場合、当然日本国内の発送よりも送料が高くなります。さまざまな海外発送方法がありますが、早く着く便であればより送料が高くなるため、所要日数の送料のどちらを重視するか、判断が難しい場合があります。

その国の言葉で説明が必要

日本の商品は、日本語のみで商品説明が記載されていることが多いです。説明書などが同梱されていても、ターゲットとなる国の言葉が使われていなければ、商品の使い方や良さを購入者に理解してもらうことは困難です。使用方法などが分からなければ、クレームにつながる可能性もあるため、その国の言葉で詳しく説明できるような仕組みを作らないといけません。また日本人にとっては当たり前のことでも、海外の人にとっては見たことのないような商品もあるでしょう。そのため、各商品について用途や使用方法などを詳しく説明する必要があります。

為替や国際情勢の変化

為替は日々変動しており、国際情勢にも影響されます。またその国の情勢により、輸出事情も変更になる場合があります。今までその国へ輸出できていたものが、突然禁止になることもあり得ます。そのため、常に情報をキャッチし更新していく必要があります。

日本の商品を海外で販売する方法とは?

日本の商品を海外で販売するには、大きく分けて3つの方法があります。

  • 海外のECモールを利用
  • 自社でECサイトを運営する
  • 海外向けに販売可能なサービスを利用する

それぞれについて、以降で詳しく紹介します。

海外のECモールを利用する

eBayや海外のAmazonなど、海外の EC モールを利用するという方法があります。ECモールはすでに多くの人が利用しており、集客の必要はほぼありません。すでにプラットフォームが構築されているため、自社でECサイトを作るより多くの労力を削減できます。ネット上でのトラブル発生時には、ECサイト側がサポート可能です。決済システムなどもすでに整っており、必要情報の登録などをするだけですぐに販売開始が可能です。手間を掛けずに海外販売したい場合、海外のECモールを利用するのが一番手軽だと言えます。

ただし利用を開始する際は、登録手数料などさまざまな初期費用が必要になります。また月々や売上ごとの使用料なども支払うことになり、結果的に利益は少なくなってしまいます。

また出店制限やECサイトのデザインなどに制限があるため、自社の思い通りのページを作ることは難しいです。販売先の国の言葉での登録が必要な場合もあり、ある程度の語学力がないとやりとりや登録、更新が難しいことも考えられます。

自社でECサイトを運営する

ある程度の経験やスキルがある場合は、自社でECサイトを構築し運営する方法も考えられます。ECモールを利用する場合、手数料などの支払いが必要です。しかし自社でECサイトを運営すると経費を削減でき、利益率アップへつながります。デザインやサービスを好きなように構築でき、他社との差別化を図ることもできます。

デメリットとしては、自社でイチから集客を行わないといけないことが挙げられます。そのため、理想的なECサイトを立ち上げて人気商品を扱ったとしても、集客できるまでに時間を要します。特に海外販売をする場合、海外マーケティングの知識が必要となり、ターゲットとする国の事情もよく知っておく必要があります。

またECモールであれば決済システムやセキュリティシステムなどが全て揃っているのですが、自社でECサイトを運営する場合はこれらも全て自力で構築しなければいけません。そのため実際にサイト運営を開始するまでに数カ月かかることもあり、その後集客し、実際に売上につながるまではさらに数カ月かかる可能性もあります。

場合によっては、ECサイトの維持費がECモール以上にかかることがあります。ネット上のトラブルがあった場合は全て自社で対応する必要もあります。

海外向けに販売可能なサービスを利用する

最近では、パソコンの知識がなくてもネットショップを簡単に作れるようなサービスが増えてきています。その中には、海外向けに販売もできるShopify(ショッピファイ)のようなサービスもあります。こういったサービスはさまざまな言語に対応しており、海外発送や各国の決済方法を利用できるといった機能も豊富です。

サービスにもよりますが、毎月の定額料金を支払う仕組みであることが多いです。

日本の商品を海外で販売する際の注意点は?

海外販売のメリットやデメリット、販売方法について説明してきました。次に、日本の商品を海外で販売する際に注意する点を5つ紹介します。

  • 為替の変動
  • セキュリティ面
  • 手数料
  • カントリーリスク
  • 輸出禁止物品

それぞれについて、以降で詳しく紹介します。

為替の変動

為替は常に動いており、大きな出来事があれば突然大きく変動することもあります。そのためある程度の売上を保っていたとしても、為替で大きくマイナスになる場合もあります。海外販売を始める際は、ターゲットとなる国の政治や経済などの情勢を把握し、為替の動きも日々チェックする必要があります。

セキュリティ面

商品を販売する際、購入者の個人情報を取り扱うことになります。ネット上での犯罪は年々増加しており、セキュリティ面には細心の注意を払う必要があります。個人情報の扱いについては日本以上に厳しい国が多く、もし個人情報を漏えいするような事態になった場合は厳しく罰せられる可能性があります。特に自社でECサイトを運営している場合は、十分な対策が必須となります。

手数料

ECモールを利用して海外販売を行う場合は、販売手数料の支払いが必要です。そのほか、送料や保険などさまざまな手数料が発生します。前もって手数料や諸経費などの正確な金額を把握しておきましょう

カントリーリスク

その国の経済や政治、社会的な状況により、混乱が生じるリスクがあります。ジェトロはジェトロは輸出の際の国内取引との違いについて、下記のように説明しています。

「外国(特に開発途上国)との取引においては、戦争、内乱、政治体制の変更などにより、輸出入や為替送金の停止などの事態に陥るリスクがあります。このようなリスクを回避するためには、事前に市場調査を行い、国際情勢や当該国の政治経済情勢・社会動向などを把握しておくとともに、リスクが高い国との取引においては、貿易保険でカバーすることが必要となります。」

引用:Jetro

輸出禁止物品

日本からの輸出が禁止されている物品があります。これらは輸出相手がどの国であっても禁止となります。税関によると、具体的には下記となります。著作権や特許権のあるものは判断が難しく、特にアニメのキャラクターグッズなどを販売する場合は注意が必要です。

輸出してはならない貨物

1.麻薬及び向精神薬、大麻、あへん及びけしがら並びに覚醒剤(覚醒剤原料を含む。)
2.児童ポルノ
3.特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、著作隣接権又は育成者権を侵害する物品
4.不正競争防止法第2条第1項第1号から第3号まで、第10号、第17号又は第18号に掲げる行為(これらの号に掲げる不正競争の区分に応じて同法第19条第1項第1号から第5号まで、第7号又は第9号に定める行為を除く。)を組成する物品

税関:2501 輸出してはならない貨物(カスタムスアンサー)

おすすめの代行会社

日本の商品を海外で販売する場合、代行会社を利用するという方法があります。それにより、それぞれの国の事情を考慮すること、販売手続きに関する労力、費用面での不安の解決につながります。少しでも手間を減らすために、代行会社を利用してみてはいかがでしょうか。効率よく日本の商品の海外販売ができるようになります。

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いかがでしたでしょうか、日本商品を海外で売るのは以下のようなメリットがあります。

  • 日本の製品は人気が高い
  • 必要なのはネット環境だけ
  • 初期投資が少ない
  • 利益を大きくするチャンスがある
  • 日本で売れなくても海外で高く売れる可能性がある
  • 消費税が還付されるケースがある

しかし逆に以下のようなデメリットもあります。

  • 発送トラブルがある
  • コミュニケーションが難しい場合がある
  • 送料が高くなる
  • 母国語で説明が必要
  • 為替や国の事情の変動

そのため少しでも手間を減らすために、代行会社を利用してみてはいかがでしょうか。効率よく日本の商品を海外販売できるようになります。

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