【初めての海外進出】日本市場との違い、海外ビジネスの成功に必要なポイントを解説

将来的に海外進出やグローバル化に挑戦したいと考えていても、現実的には日本市場とどのような違いがあるのか、成功させるにはどういった行動を取っていくべきかなど様々な疑問や課題があると思います。当記事では、初めての海外進出にあたって知っておくべき、日本市場と海外市場の違い、初めての海外進出で注意するポイント、海外進出を成功させるためのポイントをお伝えします。

日本市場と海外市場の違い

日本市場の特徴

日本の人口は2005年をピークに人口減少が続いており、少子高齢化に伴って消費量も減少することで国内市場は縮小すると予想されています。2025年には高齢化率が30%に達するとされており、生産年齢人口の減少に伴い国内の経済規模も縮小していくと考えられています。

海外市場の特徴

海外市場の特徴といっても、国により千差万別で一言にするのは難しいものです。日本市場の特徴として言えることは、国内でビジネスを行う際とは別の課題やリスクがある、また言語や商習慣、文化が異なるため日本人同士のようなコミュニケーションの取り方が通用しないということです。

現在人口が増加している地域としては特にアジアとアフリカが注目されており、特にインド、ナイジェリア、エチオピア、インドネシアといった国々は大幅な人口増加が予測されています。人口が増加すると、国の生産年齢人口の増加と経済発展に伴う人件費の上昇による市場規模の拡大を期待することができます。

初めての海外進出で注意するべきポイント

海外ビジネスのリスクを知る

海外進出にあたり企業が直面するリスクとして、「為替変動」や「経済情勢の変化」「情勢不安・自然災害」「知的財産・技術流出」「人件費の高騰」など日本国内でのビジネス展開においては直面しにくいリスクが挙げられます。新興国をはじめ長著しい海外市場は魅力的で売上の拡大が大いに期待できる反面、海外環境ならではのリスクが伴います。このような様々なリスクを0にすることはできませんが、事前に調査と危機発生時の対応に関して準備をし、リスクマネジメントに対する日本本社と海外拠点での認識を一致させるとともに、現地拠点での頻繁な情報収集との日本―海外拠点でのコミュニケーションを定期的に取っていく姿勢によって、リスクをコントロールしながらの海外進出が可能になります。

現地の情報収集

海外市場の動向やニーズの把握、法制度や税制、経済情勢や政治情勢については、日本国内の情報と比べて情報収集がしづらくなります。言語の壁に加え、日本との物理的な距離や現地事情に対する知識は、現地の国の人々の方が圧倒的に詳しく、急な政策・法制度の変更などは現地メディアや現地の政府とのコネクションがないとリアルタイムでの情報収集は難しいでしょう。また市場内のプレーヤー間での暗黙の了解や、競合他社の評判や内部の動き、現地のトレンドやニーズの把握は、現地語でのコミュニケーションに加え現地市場でのネットワークを持っている必要があります。進出時に自社の日本人人材だけで情報収集を行うのは難しいため、現地事情に詳しい専門事業者や専門機関の協力を得ながら情報を収集し、海外拠点には現地の情報収集ができる人材を採用することが重要です。

商習慣・言語・文化の違いを理解する

日本であっても海外であってもビジネスは人間対人間の取引であり、言語や文化、商習慣の違いがコミュニケーションの取り方にも影響します。英語を話さない国も多く、その場合は日本語と現地語をビジネスレベルで話すことのできる人材の確保が必要になります。働き方、服装、食事、など様々な点で日本とは異なることを受け入れ、それを「日本式に合わせないのが悪い」と一蹴するのではなく、現地の習慣や文化を学び知ろうとする姿勢と、現地の顧客や海外拠点の人たちと気持ちよくコミュニケーションを取れる環境づくりが大切になってきます。

最適な人材の確保と管理

海外進出にあたっては、日本本社の海外事業担当者や、海外拠点での現地スタッフなどの人材確保が必要になります。いままで国内で事業をしていた企業が新しく海外進出する場合には、語学が堪能であり、かつ海外ビジネスの知識がある人材を社内で育てる、あるいは社外から新しく採用するといった選択肢があります。

社内人材を海外進出にあたり育てていく場合には、自社製品についてすでに知識がありかつ自社内のコミュニケーションにも慣れていることが大きなメリットで、長年働いている社員であれば本社へのコミットメントも高いことがメリットとして挙げられます。語学能力と新規事業の推進能力、海外ビジネスの知識と経験、そして海外拠点のマネジメント能力をつけていく必要があります。

外部から海外進出のための人材を採用する場合には、少なくとも語学能力と海外ビジネス経験があり、さらに海外拠点の立ち上げ経験やマネジメント経験のある人を採用できるといいでしょう。自社製品についての知識をつけてもらい、日本の本社内でコミュニケーションを取りやすい体制を作っていくことが大切です。特に自社の戦略や方向性、そして課題への対策方法などすべてを担当者に丸投げするのではなく、定期的に全社で海外事業の進捗状況や課題、活動内容を共有し会社全体で取り組んでいく姿勢が重要です。海外進出事業を進めるのにあたって、現地についての情報収集が可能な外国人人材の採用も選択肢として考えられます。

また、現地スタッフの雇用も海外進出において重要なポイントです。とくに日本にいても入ってきづらい現地の情報を調査し、現地市場でのネットワークを構築していける現地人材や、法務・税務・経理・ビザの取得などの実務面で最新の国の情報を確認しながら対応のできる現地人材が必要です。

初めての海外進出の成功に必要なポイント

海外進出の目的を明確化する

漠然と海外進出を検討するのではなく、明確な目標を立て、段階を踏んで海外進出を進めていくことが重要です。「いつまでに」「いくらの売上を目指すのか」「いくらの利益を目指すのか」といった具体的な目標を決め、会社全体の戦略として人材・資金ともに注入していく準備が大切です。会社の経営戦略として長期的視点から取り組むべき事項を考えると共に、海外ビジネスを自社の新規ビジネスとして実行していく中で短期的視点を持ち、PDCAを素早く回してその場その場で細かく事業の転換をしながら海外事業を推進していく、2つの視点が重要です。目標売上高、目標収益額、そのスケジュールといった全社の戦略に基づく海外事業の目標の明確化と、全社での海外事業に必要な人材・資金・社内体制など環境整備を具体化し、目的に沿った事業推進のための動きを検討します。

海外進出のための情報収集

自社商品は「メイド・イン・ジャパン」ブランドで売れるだろうと考え、安易に海外進出を実行することはおすすめできません。日本製であっても、現地に似ている商品がすでにあり、かつより安価なものであれば、自社製品に特別な強みや特徴がない限り現地での販売は難しくなります。進出後にその事実に気づき現地での困難な営業活動にコストを割くよりも、事前に現地市場について情報収集し、自社商品が勝てると考えられるビジネスモデルを確立・検証した上で進出を決定するのが望ましいと言えます。

海外進出先有望国のリストにそって、それぞれの国について情報収集をします。海外進出のための情報収集は、人口や地理的特徴・国の制度や法律・経済状況といったマクロ環境と、対象とする業界の市場規模や成長性、業界構造や事業特性、そして最後に競合調査として競争環境と現地競合の把握を行います。

同じ業界であっても各国での業界構造は異なっているため、対象とする業界の市場状況や競合について知り、自社のポジショニングを明確にすることが大切です。例えばサプライチェーンの構造が日本と異なったり、国によって業界に外資規制があったりするので、業界全体および調達ルート・販売ルートを含め各国の情報を細かく調査し、自社の位置づけを明らかにして戦略を検討します。

自社のポジショニングが明らかになったら、有効なビジネスモデルの仮説を立て検証します。まず、進出有望国の市場性や競合の調査、消費者や市場のプレーヤーへのインタビュー調査を行い、外部環境を把握します。それらをもとに、自社の強みが最大限に生きる事業仮説を立て、検討を行います。

自社が持つ経営資源を整理し、海外進出にあたり強みとなるポイントとその活用方法について「ターゲット顧客が抱えている問題は、自社が持つこの経営資源によって解決できる」という仮説を立てます。経営資源には、自社製品だけでなく、自社がもつ人材・技術・設備・情報・流通チャネル・ブランドも含まれます。自社商品の価格・性能・ブランド力・顧客満足度といった表面的な強みに加え、生産能力や生産・開発までにかかる時間、問題解決能力、改善・実行力といった自社組織の持つ本質的な強みを整理しておきましょう。

仮説を立てたら、実際に現地の政府、消費者、見込みのある取引先、同業者などへインタビューを行い、ビジネスモデルの実現可能性を検証します。また、検証したビジネスモデルは自社のみで実現可能なのか、現地パートナーと提携しながら進めていく必要があるかを明確にします。

国内のビジネスとは全く違うことを意識

言語以外にも国によって文化背景や商習慣が異なることを大前提としてビジネスを進める必要があります。日本の商習慣では当たり前とされていることも、現地では異なることがあります。例えば日本では企業間においてメールのやりとりが多いですが、SNSメッセンジャーを使ったやりとりを好む企業担当者もいますし、商談のアポイントメントに30分以上遅れてくるなど柔軟性の高い時間に対する考え方を持っている人もいます。また会食をする際にも、宗教上の理由やベジタリアン思考などで、肉食やアルコールを避ける人もいます。このように日本で当然とされているビジネスマナーが進出先国で当然とされているわけではなく、日本で日常的に食べられているものが現地でも食べられているとは限りません。商品に対する考え方も異なる場合があり、時には日本人が求めるような高品質な商品・サービスにこだわらない人もいます。本来と違う用途で商品が使われるといったこともあるようです。

現地パートナー企業との連携

特に販路拡大を目的とした海外進出の場合、現地市場についての知識と経験があり、ネットワークを持っている現地パートナーとの連携が重要です。現地パートナー探しの際は、現地パートナーに求める機能と、自社が現地パートナーに提供できる価値、2つの価値を明確化することがポイントとなります。

現地パートナーに求める機能を明確にし、自社の目的に沿った候補先をリストアップします。その際にはパートナー候補の現地市場でのポジショニングを把握し、連絡をとる際の優先順位付けを行います。また、現地パートナーにアプローチする際には、自社と連携することでwin-winの関係を築けることをアピールします。自社のブランド力や技術力、現地にはないサービスなど、自社が持つユニークな価値によりパートナー企業も一緒に成長することができるという具体的なイメージを描いてもらうことが重要です。他国の企業や日本の他の企業からもアプローチを受けているであろうことを想像し、積極的なコミュニケーションをとっていく必要があります。

また、現地パートナーとの面談時には、表敬訪問のような形だけの訪問ではなく、初回から事前にしっかり準備して臨む必要があります。日本的な挨拶だけの訪問は、商談でない訪問に時間を割くこととなり海外では嫌われる傾向があります。初回より自社の目的を明確に伝え、相手のメリットも説明しながら交渉に臨みます。意思決定をその場で下せる決裁者も同行することが望ましいです。

まとめ

日本国内の市場は今後縮小が予想されているのに対して、新興国の市場は人口増加に伴い拡大が期待されています。このような海外市場に出ることで、自社商品の販路を拡大し、売上増加につなげることができます。「メイド・イン・ジャパン」ブランドが世界的に評価されているとはいえ、自社の強みや現地での競合優位性がないと海外進出の成功は難しいといえます。海外進出の前に十分な外部環境と現地市場の調査を行い、リスクマネジメントについても対応策を検討しておくと同時に、自社が海外市場で勝てるビジネスプランの仮説立案と検証を行った上で実際の海外進出に乗り出すことが大切です。

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