越境ECの最適なプロモーションとは?具体的な手法を開設

越境ECは、海外向けのプロモーションに効果的です。しかし、効果的であることはりかいしていても、導入後のプロモーションに苦戦している方々も多いことでしょう。実際に越境ECを導入後のプロモーションを課題としている事業者は少なくありません。そこで今回は、そもそも越境ECとは何か?という説明から越境ECを導入後の効果的なプロモーションまで、詳しく解説していきます。

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越境ECとは?海外向けプロモーションに導入相次ぐ

越境ECの基礎知識を理解しているでしょうか?まずは越境ECに関する基本的な知識や将来性の高さを紹介します。今では日本をはじめ、中国やアメリカなどで拡大する越境EC市場。今後は中国やアメリカだけではなく、インドやインドネシアをはじめとしたアジア圏やナイジェリアなどをはじめとするアフリカ圏でも人口増加によって越境EC市場は今までにないスピードで拡大することが予測されています。この章では、越境ECの種類や将来性の高さなど、データなどを交えながら越境ECに関する基礎知識を解説します。

将来性が高い越境EC

越境ECとは、文字通り「国境を超えたオンラインショップ」のことです。ECプラットフォームの拡大に伴い、「店舗型の販売からオンラインでの販売」にシフトしています。日本国内EC市場をはじめ、越境ECは大きく拡大しています。

経済産業省が発表した資料によると、2020年時点で約9200億ドルだった世界の越境EC市場規模は2027年に約4.9兆ドルに達すると見込まれています。今後も約20%の割合で拡大すると予測されており、越境ECは将来性の高い市場といえるでしょう。
特に発展途上国や新興国と呼ばれる地域の人口が増加し、今より多くの方がインターネットに触れられる機会が増えることが予測できますので、成長率は未知数であるともいえるでしょう。
特に最近ではインドネシアでのインターネット利用者が急増しています。この背景には中国製の安価なスマートフォンの流行が影響しているとされています。
2020年には1億7500万人の人がインターネットを利用していたのに対して2021年時点で2億人を超えるまでに増加しました。年間でおよそ2500万人増加していることも驚くべき点ですが、現在でもインターネットにアクセスできていない人口がおよそ7000万人以上もいるとされており、今後もますます市場規模が大きくなっていくことが予想されています。

越境ECは大別して2種類

越境ECは、大別して「モール型」と「独自ドメイン型」の2種類あります。モール型は、プラットフォームに商品を出品し、販売する方法です。有名なECサイトでいうとAmazonや楽天、Yahoo!ショッピングなどが挙げられます。モール型の場合にはプラットフォームがすでに準備されているため使用を開始するのが簡単である反面、モールのテナント賃料と同じように手数料を取られるケースが多いです。しかしながらすでに認知されているサイトであるため自社のブランドや製品が有名でない場合であっても一定数の集客を見込むことは可能です。多くの集客が見込めますが、他社との差別化がわかりやすくあることが重要になってきます。そのため比較的に価格競争がおこりやすいタイプになります。
一方で独自ドメイン型は、自社サイトにECサイトを構築し、販売する方法となります。こちらの場合には自身でECサイトを準備しなければならないため、すぐに手軽に始めるということは難しいですが、販売手数料のようなものは基本的に発生しません。しかしながら自社サイトが有名である場合や商品が人気である場合を除いて、集客は自社ですべておこなわなければ集客を見込むことは難しいでしょう。しかしながら「モール型」と比較すると価格競争は起こりにくいというメリットもあります。
どちらが良いのかについては、どちらにしてもメリットとデメリットがあるため、販売する商品や業界によって異なるため、どちらが良いとは言い切れません。販売する商品によりますが、まずは「モール型」で商品の販売を開始して、ある程度の認知度や人気が出てくるようになったのちに「独自ドメイン型」に移行するというのが一般的におすすめされている方法になります。

拡大する中国越境EC市場

越境EC市場は、全体的な成長がみられますが、特筆すべきは中国越境EC市場です。他の国のEC市場と比較して、急激な成長を遂げています。アリババグループが運営するECプラットフォーム「天猫(Tmall)」や中国第二位の「京東(JD.com)」など、中国ECプラットフォームにおける流通総額が急増加中。今後もこの2つのプラットフォームを始めとしてますます成長していくことが予測されています。

グローバルマーケティングエージェント「イプソス」の調査(https://www.ncbank.co.jp/noren/oshirase/2019/__icsFiles/afieldfile/2019/08/02/osirase20190802-2.pdf)によると、中国の海外商品の輸入額は2017年時点で7.4兆円を記録し、世界のEC市場で約4割占めました。なお、2017年時点で日本から中国への輸出額は約1.3兆円。2021年には倍増となる2.7兆円まで成長すると見込まれています。いまや中国は、越境ECの中で最も重要なマーケットです。

越境ECは海外向けのプロモーションに有効

自社製品のサービスを海外向けにプロモーションする方法はインターネット広告を利用したり、現地のマスメディアを利用したり、各種SNSを活用したりと数々の方法があります。その中でも越境ECは、自社製品のサービスなどの海外向けプロモーションに有効です。越境ECが有効な理由は主に2つ。「低コストでプロモーションできること」と「多言語でのプロモーションができること」です。それでは、それぞれ解説していきます。

低コストでプロモーションできる

越境ECは従来の方法と比べ、比較的低コストでプロモーションできます。一般的に、いままでの海外進出では、現地の流通チャネルもつ卸売業者との連携や展示会での出展で必要でした。そのため現地へ赴かなければならなかったり、日本語だけではなく外国語でやり取りをしなければならなかったり、展示会の準備が必要であるなど、費用も時間もかかるものが一般的でした。その一方で、越境ECはオンライン上で完結するため、従来発生していた移動などの時間・コストが省けます。

例えば、越境ECサービス「Buyee」では、ゼロ円から越境ECをスタート可能です。専用サイトに商品登録するのみで海外向けのプロモーションができます。ユーザーからの問い合わせや決済などもBuyee側で対応可能なため、自社で余計な手間がかかりません。ミニマムに海外展開したい事業者に適したサービスです。

多言語でのプロモーション

越境ECでは、多言語でのプロモーションができます。従来は進出先の言語が堪能なスタッフを雇用することが一般的であり、必要だったといえるでしょう。一方越境ECではわざわざ現地スタッフを雇用する必要がありません。翻訳ツールなどを活用し、手軽に多言語対応が実現します。越境ECでは、言語の壁を超えた自社製品やサービスのプロモーションが可能です。

越境ECの導入事例

日本国内では、様々な業種・業界において越境ECを取り入れる企業が増えています。例えば、日本の伝統工芸品を販売する「ええじゃないかJAPAN」は2016年に越境ECを開設。英語や中国語をはじめ、フランス語やアラビア語にも対応しています。その結果、手厚いサポートと口コミにより、売り上げを伸ばすことに成功しました。

越境ECの課題はプロモーション

ここまでの説明において、越境ECの将来性や海外向けのプロモーションに有効なことが理解いただけたでしょう。ただし、越境ECを開設しただけでは効果は出ません。越境ECを導入した後が重要です。ここでは、越境ECの課題である「プロモーション」について解説していきます。

越境EC導入事業者、課題は「プロモーション」と回答

イーベイ・ジャパンが越境EC事業を3年以上展開している日本の事業者100名以上にアンケート調査(2019年)したところ、現在の課題についての質問に対し「プロモーション」と答えた割合が36.04%と最も高い結果となりました。越境ECを開設しただけでは効果は期待できません。越境ECを成功させるには、プロモーションが重要であることはもちろん理解しているが、自社の製品やサービスのプロ―モーションに苦戦している事業者が多いのが事実です。

越境ECでのプロモーション方法は様々

越境ECにおけるプロモーションは多岐にわたります。SNSやインフルエンサーを活用したプロモーションをはじめ、検索エンジンでの広告出稿など、プロモーション方法は数えきれません。

越境ECでのプロモーションは動画広告をうまく活用する

特にコロナウイルスの流行によって自宅で過ごす時間が増え、YouTubeなどの動画投稿サイトは以前よりも身近なものになりました。株式会社サイバーエージェントが公表した調査によると、2020年の動画広告の市場規模はおよそ2300億円に及び、今後の5Gなどの普及によって、2024年にはおよそ5000億円を突破すると予測されています。
ここまで動画市場が急激な成長を遂げているのは、スマートフォンの普及が大きいとされています。昔のように1つのTVを家族で見るのではなく、1人1人が好きなものを自分のスマートフォンで閲覧する時代になりました。そのため、プロモーションの方法も家族や大人数をターゲットとするのではなく、より細かなペルソナの設定が必要になっています。昔はゴールデンタイムに放送されている番組に出ている有名人が人気とされていましたが、現在は視聴するジャンルやインフルエンサーが多様化してきたため、人気があるとされている人も個人差が出てくるようになりました。また視聴しているプラットフォームによってもインフルエンサーの差別化がされています。
そのためインフルエンサーを採用する場合にも、自社の製品のターゲット層に影響力があるのかをしっかりと調査する必要があります。今後も動画広告市場が拡大していくことと比例してインフルエンサーが持つ影響力は強くなってくることが予測されます。
そのため、自社の製品のターゲット層に人気のあるインフルエンサーの方を複数名ピックアップして注目しておくことをおすすめします。インフルエンサーはその名前の通り、影響力を持っている方を指します。企業が一から影響力を求めて各種SNSなどを活用して自社の商品やサービスをプロモーションするよりもはるかに高い販売促進効果が期待できます。

対象マーケットによって効果的なプロモーションは異なる

越境ECを活用することで、販路を世界中に広げることができます。ただし、効果的なプロモーションは対象マーケットによって異なります。プロモーションの「選択と戦略」が重要です。性別や年齢層、国籍や言語、宗教や文化に至るまでしっかりとターゲットを絞ることが重要です。対象とするマーケットごとの効果的なプロモーション方法を含む越境ECで成功するポイントについては次章で詳しく解説します。

越境ECで成功するプロモーションのポイント

先ほどの章でも少しふれましたが、越境ECのプロモーションで成功するためには、マーケットに合わせることが重要です。英語圏や中国圏では、文化の違いや利用するプラットフォームの違いなどによって、効果的なプロモーション方法が異なります。
今回は中でも規模の大きい英語圏と中華圏それぞれの効果的なプロモーション方法を解説します。

英語圏向けのプロモーション

英語圏では、日本と比べ、Facebookの利用率が高い傾向にあります。2020年時点では北米にはおよそ2億5000万人、ヨーロッパ兼にはおよそ4億人のユーザーがいます。そこで、アフィリエイトやリスティング広告をはじめ、属性型広告が効果的。こうした広告は低コストで運用しやすく、手軽にプロモーションしやすいのがメリットです。他にはバナー広告やメールマガジンでの広告などと組みわせることで、高い成果を見込めるでしょう。しかしながらFacebookのユーザーの増加数は頭打ちの状況が続いていますので、若年層をターゲットとする場合には他のSNSと併用して運用することをおすすめします。反対に、Facebookの主なユーザーの年齢層は30~50代となっているため、この年齢層をターゲットとする場合には広告効果が期待できるSNSであると言えます。
若者層をターゲットとする場合にはFacebookと合わせてInstagramを活用するといいでしょう。FacebookよりもInstagramは写真や動画で視覚的に印象を残すことができます。そのためファッションアイテムなどをプロモーションする際には最適のSNSであると言えます。反対に若年層がメインのユーザー層となるため、金融関連の商品やビジネス商材などの場合には相性が悪いと言えます。
Facebook、Instagramどちらの場合にしても自社のECサイトに誘導しやすいようにショッピング機能が搭載されている点も魅力的なポイントです。

中国圏向けのプロモーション

中国圏におけるプロモーションは、多様化が加速しており、複数の広告を組み合わせたプロモーションが効果的です。中華圏におけるプロモーションが他の地域と異なるのは、使用するサイト。一般的に私たちが使用しているアメリカで生まれたSNSは中国国内では使用することを制限されています。例えば、SNSだとTwitterではなく「Weibo」、検索エンジンだとGoogleではなく「百度」など、中国独自のものを活用する必要があります。中国のSNSには広告からすぐに商品を購入できる仕組みが搭載されているものがほとんどです。広告からECサイトに移動して決済するという手間を省く工夫がされています。
そのため今後もさまざまな中国のSNSが増えることが増加していくことが予想され、それに合わせてSNS広告からの消費も増加することが期待できます。
こういった中国のサイト向けに広告を出すには、現地企業と提携するネット広告代理店との契約が必要です。もちろん、自社で中国へ会社を設立して広告を配信するということもできなくはないですが、中国でのネット広告代理店と契約した方が無駄なコストや手間を削減できるためおすすめしません。
信頼のおけるパートナー選びが中国圏向けのプロモーションの鍵を握ります。

各国の消費者に合わせたプロモーションを

英語圏、中国圏における有効的なプロモーション方法を紹介しましたが、一概に「これが正しい」といったプロモーションはありません。消費者に合わせて、適切なプロモーションを選択する必要があります。そして1つのプロモーション方法にこだわりすぎず、状況に応じて方向転換をしていくことも大切です。費用対効果が見込めないのにも関わらず1つの方法にこだわってしまっては費用だけがかかってしまい、プロモーションをする意味がありません。特に中国では、越境EC市場が急拡大する中、新規参入する事業が急増中です。競争が激しいため、様々なプロモーションを何度も挑戦することが重要。自社の予算を考慮しながら、ターゲットを明確にし、計画的なプロモーションが求められます。

越境ECにおけるプロモーション事例

ここまでにおいて、越境ECの将来性やプロモーションを成功するためのポイントを解説してきました。では、実際にどういった事例があるのかみていきましょう。越境ECにおけるプロモーション事例を参考に、自社での越境EC開設およびプロモーション戦略を検討してみてください。

越境ECにおけるプロモーション事例その1

中国の若年層を中心に、動画投稿SNS「TikTok」が人気を集めています。中国の企業は、企業のプロモーションに活用する企業も増えてきました。日本では、大手自動車メーカートヨタは「ダンス対決キャンペーン」としてハッシュタグ機能を使ってプロモーションしたところ、再生回数は1億4000万回を記録しました。

TikTokは、ユーザーの動画の視聴履歴に基づいて動画が流れるため、興味のある増に届けることができます。そのためフォロワーが少なくても多くの人にみられる可能性があり、中華圏で効果的なプロモーション法の1つです。

越境ECにおけるプロモーション事例その2

オタク向けのアニメや漫画などのキャラクター商品を販売している「トーキョー・オタク・モード」は、2013年に越境ECを開設し、2万点以上の商品を販売しています。プロモーションは主にFacebookを活用し、FBページは1700万いいねを記録しています。購入者は、カナダ・オーストラリア・フランスなど欧米圏の割合が高くなっています。日本のアニメや漫画の文化は海外では根強い人気を誇っており、SNSをうまく活用することによって成功した例であると言えるでしょう。

越境ECにおけるプロモーション事例その3

北海道のお土産を販売している「北海道お土産探検隊」では、従来のECサイトに加え、越境ECを開設。プロモーションとして、従来の商品紹介ページの翻訳版を作成しました。その結果、月間20万円の売り上げが上がり、現在は注文の3分の1が海外からの注文となっています。

まとめ

越境ECは、海外向けのプロモーションに効果的です。従来の方法よりも低コストで海外進出ができ、多言語対応も手軽にできます。ただし、越境EC開設しただけでは意味がありません。越境EC開設後のプロモーションが重要であり、多くの事業者らが課題としています。プロモーションを成功させるためのポイントは、「消費者に合わせること」です。しっかりと消費者のニーズを調査してどういったプロモーションをおこなえば最大限の効果を得ることができるのかをしっかりと検討して、向き合っていくことが大切です。
中華圏や英語圏など、対象マーケットによって適切なプロは異なります。商品の特徴によってはプロモーションする方法や使用するプラットフォームも異なるでしょう。
もちろん、予算など戦略によっても異なるでしょう。自社の予算や対象マーケットのニーズを考慮して、越境ECの開設およびプロモーション戦略を検討してください。

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