最近、越境ECという言葉をよく耳にします。
クロスボーダーとは文字通り「越境・国境を越える」という意味で、ECは(エレクトロニック・コマース)の略で、日本語ではエレクトロニック・コマースと訳されます。 簡単に言えばオンラインショップです。 つまり、越境ECとは、国内の商品やサービスを海外に販売することを指します。 その背景には、IT技術の発達により、外国とのコミュニケーションや商品の販売が電子的に容易に行える環境が整ってきたことが挙げられます。 簡単に言うとSNSです。
Twitter、Instagram、TikTokなどにより、海外の人とのコミュニケーションが容易になり、海外に行かなくても人間関係を構築できるようになりました。
また、これらのプラットフォームには、企業向けや個人向けのショップ機能なども追加され、国内外(越境EC)で販売しやすい環境が整っています。 では、越境ECは具体的にどのような仕組みになっているのでしょうか。
越境ECのビジネスモデルはシンプルで、先ほども触れたように、海外の方がよく利用するプラットフォームを活用して、日本の商品やサービスを海外のお客様に販売するモデルです。
日本に拠点をおき、海外ユーザーに自社商品を販売できるのが越境EC事業です。現在、特定のニーズやジャンルに絞って自由に選択することができます。
しかし、越境ECを始める際、自社の商品に合わせたプラットフォームの選定に苦労しています。
越境EC展開に悩んでいる方は参考にしてみてください。
BeeCruiseのメルマガでは、越境ECや海外販売のノウハウを定期的にお届けいたします。
(メルマガ登録をする)
目次
越境ECプラットフォームとは?
そもそも越境ECとは、海外ユーザー向けにECサイトを通じて商品を販売することを指します。 越境ECなら、日本に拠点を置きながら現地法人設立の費用をかけずに、国境を越えて販路を拡大することが可能です。
越境ECサイトを構築する場合、基本となるシステムを利用するケースがほとんどです。このソフトウェアやシステムを越境ECプラットフォームと呼びます。
越境ECプラットフォームは、対象国の特性によってニーズや機能が異なります。そのため、事前に自社製品の特徴を十分に理解した上で、最適なプラットフォームを選択する必要があります。
越境ECプラットフォームにはどのような種類があるか?
越境ECプラットフォームは、モール型と自社型の2種類に大別されます。ここでは、それぞれの特徴、メリット、デメリットについて説明します。
モールタイプ
モール型ECプラットフォームは、一つの大きなサイトに複数のショップがオープンし、それぞれが商品を販売しています。
モール型EC店を出店する最大のメリットは、集客力と認知度の高さです。一から集客を促す必要はなく、商品の魅力やニーズにマッチした商品であれば、すぐに購入につなげることができます。
また、モール型の場合、既存のフォーマットや機能も充実しています。そのため、初心者でも簡単にサイトを操作できます。越境EC向けに構築されたモールの多くは、専門知識がなくても十分に商品を売ることができます。
しかし、モール型ECはどうしても出店費用や販売手数料などの費用が発生します。また、機能やデザインのカスタマイズもある程度限定されており、ブランドの個性を強く打ち出すことは難しいです。個性的な商品でも多くのショップが立ち並ぶ中、埋もれてしまう可能性があり、この点がモール型のデメリットと言えます。
自社型
自社型ECプラットフォームとは、企業や個人が独自ドメインを取得し、自らサイトを立ち上げ、商品を販売する形態を指します。自社型ECの場合、モール型のような規制がないため、デザインや機能を自由にカスタマイズできます。販売する商品のコンセプトに合わせてお好きな要素を組み込むことができます。
また、自社で作成したECサイトなので、販売手数料などの余剰コストを削減できるのも大きなメリットです。少ない初期費用からスモールスタートで気軽にECサイトの運営を始められます。
しかし、ゼロから構築したECサイトのため、当初は集客がなく、利益も期待しにくい。また、越境ECでは外国語対応や通貨設定などを自分で行う必要があるので注意が必要です。
おすすめの越境ECサービスは? 【モールタイプ】
御社に合った越境ECサイトは、対象国や販売カテゴリーに合わせたプラットフォーム選びが重要です。ここでは、世界中で利用されている各ECサイトの特徴を販売対象地域別にご紹介します。
Amazon【米国】
Amazonは世界19カ国以上で利用され、膨大な利用者を持つ越境ECモールです。 日本ではもうおなじみですね。 実際に使ったことがある人も多いのではないでしょうか。 EC大国であるアメリカでは50%のシェアを誇り、5人に1人が利用していると言われています。
Amazonを利用した経験のある方ならご存知かと思いますが、AmazonにはAmazon.co.jpのように国ごとに独立したモールを展開する仕組みがあります。 Amazonで海外ユーザーに商品を販売する場合、「日本国内のサイトであるAmazon.co.jpに出品し、海外に商品を発送する」または「本国でAmazon.comを利用し、Amazonのグローバルセリングに参加する」。
販売方法は2つあります。 最初のアカウント登録手続きは英語ページで行う必要がありますが、最近は日本語での出品画面もできるようになり、比較的出店のハードルが低くなりました。
Professional Selling Plan に登録できます。 1商品100円で月49点までの少額プランも選べます。 規約が頻繁に変更されるというデメリットはありますが、登録作業は国内のEC運用と同じくらい簡単に行うことができます。
リーズナブルな価格で幅広い国に商品を展開できるのは大きなアドバンテージになります。
eBay [アメリカ]
eBay は 1995 年に米国で設立された e コマース プラットフォームです。現在、カナダ、ドイツ、フランス、イギリスなど、BtoB、BtoCビジネスで各地に展開しています。
アメリカだけのマーケットシェアを見ると、Amazonなどのモールに次ぐ世界第3位の売上高を記録するなど、その存在感は絶大視されています。ユーザー数は全世界で1億8000万人で、世界最大です。
最近ではマーケットプレイスへの出店も増えており、マーケットプレイスに商品を出品しながら数量限定や中古品をオークションに出品することが一般的になっています。 eBay は 6つのプランを提供しており、中小企業であれば無料で店舗を開くことができます。
eBayはAmazonに比べて安く商品を購入するユーザーが多いです。 したがって、低コストで商品の販売を開始したい場合は、最適になる可能性があります。
Tmall/天猫【中国】
Tmall は、アリババ グループが運営する中国最大の eコマース モールです。会員数は約6,500万人、店舗数は7万以上、国内シェアは6割を超えています。現在、サイト全体の総取引額は84兆円を数え、世界最大級の市場に成長しています。
海外法人向けECサイトは、Tmall Global(天猫インターナショナル)と呼ばれるモールに分かれており、世界92カ国に約25,000の海外ブランド店舗があります。花王やマツモトキヨシなど日本を代表する企業が出店していることでも有名です。
模倣品や非正規品を取り締まるために、出店基準を高く設定し、出店審査も非常に厳しくなっています。 しかし、巨大な中国市場への参入を考えているなら、ターゲットの一つとなるでしょう。
Vip.com/唯品会【中国】
Vip.comは、レディスアパレルやアクセサリーなどのファッションに特化したECモールです。 中国の実店舗やECモールでは偽ブランドの販売が相次ぎ、ユーザーの信頼が低下していることが問題になっています。
しかしVip.comでは、こうした非正規ブランドの混入を防ぐため、海外ブランドメーカーから直接仕入れを行い、ブランドイメージの維持に努めています。 また、コピーブランドであっても万全の補償サービスを提供しており、中国国内のユーザー・企業双方から信頼されるECモールです。
Yahoo!奇摩【台湾】
ヤフー! Chima は、日本で有名な Yahoo の電子商取引モールの台湾版です。 特にアパレル、アクセサリー、コスメなどのカテゴリーは人気が高く、利用者の8割が女性です。 その他のカテゴリーでは、アニメキャラクターグッズや日本製品も人気です。
特徴として、BtoB、BtoC、CtoCなどの取引が可能です。 幅広いジャンルで取引が行われており、月間1,000万人が利用する台湾最大級のECモールです。
Shopee【東南アジア】
Shopeeは、2015年にシンガポールで誕生した越境ECモールです。AmazonやYahooに比べると後発ではありますが、ここ数年で急成長を遂げており、現在東南アジア最強のECプラットフォームとして注目されています。
シンガポール、台湾、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナム、フィリピンの7カ国で展開し、サービス開始から1年で総取引額は18億円を突破。 現在、日本への進出計画があり、数年以内に8カ国目の進出を目指して準備を進めています。
カスタマーサポートが問い合わせに対応する一般的なECモールとは異なり、買い手と売り手が直接やり取りできるのが特徴です。 また、Shopeeには日本語が話せるスタッフがいるので、営業中はいつでも気軽に質問できます。 もちろん、英語、中国語、韓国語、その他の言語にも対応しておりますので、丁寧なサービスを展開し、様々な地域のお客様とコミュニケーションを取ることができます。
Shopeeの最大の特徴は、初期費用と維持費が無料に設定されていることです。 出店継続に固定費がかからず、個人でも気軽に出店できます。 コストを最小限に抑える Shopee の能力は、多くの商人を引き付け、プラットフォーム全体が急速に拡大しています。 魅力的な商品を持つことで、ユーザーをShopeeに引き寄せる好循環を生み出します。
Shopeeのもう1つの魅力は、幅広いメディアでの配信や広告運用に対応できることです。 充実のサポート体制で、初心者でも安心して越境EC運用を始められます。
Lazada【東南アジア】
Lazadaは東南アジア諸国を中心とした越境ECプラットフォームで、2016年からは中国のTmallを運営するアリババグループが親会社となっています。 日用品から家電、アパレル商品まで様々なジャンルの商品があり、アジア版Amazonと言われています。
現在、1日あたりのサイト訪問者数は500万人を超え、売れ筋上位店舗では1日あたり1,000点以上の商品を販売しています。 タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポール、インドネシアの6カ国にサービスを提供しており、2030年までにサービス範囲を3億人に拡大する目標を掲げている。毎年約20%で着実に成長を続けており、 今注目の越境ECモールと言えます。
おすすめの越境EC支援サービスは? 【自社型】
最後に、越境ECに強い自社ECプラットフォームを紹介します。 一言で自社ECと言っても、サポート内容や機能、デザインなどに違いがあります。自社型ECはモール型にはない独自の特徴があるので、その点も踏まえてチェックしておきましょう。 .
Shopify
Shopifyはカナダ発のASPサービスで、世界シェアNo.1の人気プラットフォームとして知られています。世界175カ国で約100万店舗を展開し、Shopifyで決済される商品の購入額は7兆円を超えると言われています。 日本では2017年にサービスを開始し、すでに多くの企業から支持を得ています。
100種類以上の豊富なテンプレートからお好みのデザインを選ぶだけで、高機能なECサイトが簡単に作成できます。HTMLなどの専門知識がなくても、おしゃれで操作しやすいショップが作れるので、初心者にもおすすめです。
4つの料金プランがありますが、ベーシックプランは月額29ドルから。 3,000円程度の価格であることを考えると、コストパフォーマンスが高く、利用のハードルも比較的低いプラットフォームです。 標準プランは月額79ドルからなので、事業規模が拡大したらプラン変更を検討することをおすすめします。 売上規模に応じて柔軟にプランを選べるのもShopifyの特徴の一つです。
Shopifyは国内外の大手運送会社と提携しているため、越境EC分野にも強みを持っています。 越境ECの選択肢として、物流面でもShopifyは重宝しています。 世界中の決済サービスに対応し、Paypalにも対応しているため、越境ECでもスムーズに決済が完了します。
Wix
Wix は、イスラエル発祥の e コマース プラットフォームです。 初心者でも簡単に高品質なWebサイトを作成できることから、日本でも広く利用されています。 Wixには、オンラインショップを簡単に構築できる Wix ストアと呼ばれる機能があります。
Wixの最大の魅力は、500種類以上のテンプレートから自由にデザインを選べること。 直感的なカスタマイズが可能で、大規模ECサイトに匹敵するデザインが実現できます。
商品ギャラリーや関連商品一覧、カートに入れるボタンなど、機能ごとにパーツが分かれており、クリエイターはドラッグ&ドロップで簡単にページに配置できます。 小さなパーツ一つ一つを組み合わせることで、テンプレートでありながら独自性を押し出すことで、他社と差別化できるネットショップを作れるのが当社の強みです。
クレジットカード、コンビニ決済、Pay-easyなど様々な決済方法が導入可能で、購入者のニーズに柔軟に対応することが可能です。 また、FacebookやInstagramなどのSNSを通じて、複数の販路に商品を投稿できるのも魅力の1つです。
Wixのホームページ作成自体は無料ですが、ショップ機能は有料です。 ECサイト制作は月額1800円のビジネスプランから選べます。 無料プランでは、実際に商品を販売することはできませんが、操作感は確認できます。 まずはホームページを作ってみて、問題なく運用できそうであれば有料プランを契約するのも1つの方法です。
BuyeeConnect
BuyeeConnectは、タグを設定するだけで簡単に自社ECサイトに海外ショッピングカートを開設できるサービスです。 国内最大級の越境EC取扱高を誇る海外購買支援サービス「Buyee」を運営するBEENOSグループが提供するサービスのため、低リスク・低コストで気軽に越境ECを始めることができます。
海外専用カートの表示言語は、日本語・英語・中国語(繁体・簡体)・インドネシア語・タイ語・韓国語・スペイン語・ドイツ語・ロシア語からお選びいただけます。 Buyee上で決済手続きを行うことで、PayPalやAlipayなど、海外での多種多様な決済手段を利用することができます。
BuyeeConnectは、国際送料無料など、越境ECに挑戦する企業を応援するキャンペーンを定期的に開催しており、日本企業の越境EC流通の拡大に欠かせない存在となっています。
まとめ:自分の状況に合ったプラットフォームや越境EC支援サービスを選ぶことが重要
日本にいながら世界中に商品を販売できる越境ECは、販路を大きく広げるチャンスです。 世の中には様々な越境ECプラットフォームが存在しますので、取り扱う商品に適したプラットフォームで越境EC化をご検討の上、出店をご検討されることをお勧めいたします。