人気のECモール「Lazada(ラザダ)」は東南アジア版Amazonと言われるほど仕組みが似ており、購入者・出品者ともに便利で使いやすいようなモールとなっています。中国の巨大ECモールが運営するアリババグループがLazadaを買収したことで話題となりました。アリババはいくつかのECモールを運営しておりそれぞれ異なったユーザーを持っています。それらのECモールのユーザーが行き来することで新たな顧客の獲得や売上につながるなど相乗効果が生まれるメリットがあります。
そのためLazadaの月間・年間のアクティブユーザーや受注オーダーが急激に伸びていることから、越境ECを行っている企業にとっては外せないモールの一つと言えます。
しかし「Lazadaはなぜ伸び続けているのか」「他のモールとは違う点はどこにあるのか」といった悩みを抱える方もいるのではないでしょうか。そこで今回は「Lazada」について徹底解説していきます。
具体的には、
- 「Eコマース市場の状況」と「Lazadaの成長率」
- Lazada出店へのメリットと特徴
- Lazadaへ出店開設する方法
- Lazadaでの出店を「buyee」がサポート
について徹底解説していきます。記事の後半では越境ECをサポートするBeeCruiseのLazada出店サポートについても紹介いたします。ぜひ越境ECを始める際の参考にしてみてください。
BeeCruiseのメルマガでは、越境ECや海外販売のノウハウを定期的にお届けいたします。
(メルマガ登録をする)
「Eコマース市場の状況」と「Lazadaの成長率」
東南アジアは人口の増加、20歳から49歳までの若年層が45%と高いこと、GDP成長率が5%、Eコマース市場においては年間16兆円規模を誇っています。今後も市場も経済もさらに拡大していくと予想され、東南アジアは多くのビジネスチャンスが眠っています。
【世界】コロナ禍によるEコマースへの影響
新型コロナウイルスの感染拡大によって多くの企業や業界は大幅に経済が悪化しました。しかしロックダウンや、家で過ごす巣ごもり生活、テレワークなどの理由によって、Eコマース市場は増加傾向にあります。下のグラフを見ていきましょう。
世界的にコロナウイルスが蔓延しはじめた2020年3月に行った、リアル店舗とEC購入頻度増減を比較したアンケートです。2020年10月頃からドイツの感染者が急激に増え始めていますが、2月から9月後半までは感染拡大を抑えることに成功していました。そのドイツ以外はコロナの影響を受けてか、リアル店舗よりもECサイトでの購入が高くなっていることが分かります。
ECサイトであれば日用品から国内では購入が難しい輸入品も、クリック一つで手に入れることができます。そのため海外旅行で自分のお気に入りを買っていた方や、外出せず家の中で贅沢に過ごすアイテムを購入するなど生活習慣が変わり、これまでのECサイトでの購入頻度や購入額が高くなっていると言えます。
【東南アジア】Eコマース市場規模
東南アジアのEコマース市場はここ数年で大きく拡大し、進出国として世界中で高い注目を浴びています。その背景には安価なスマートフォンやタブレットなどが販売されたことでモバイル端末が普及し、ITインフラが整備されてきていることでインターネット利用者が増えたことがあげられます。また、経済発展により所得が増え、消費額も自然と増えたこともあるでしょう。
出典:JETRO「想定より売れない東南アジア越境ECのなぜ」
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2019/9db7645e1c18dfad.html
東南アジアのリアル店舗の小売市場と、オンラインにEコマース市場では、シンガポールが1位となっていますが、マレーシアの成長率をみると近い将来シンガポールを超えていくと言えるでしょう。具体的なEコマース市場の規模はシンガポールが20憶ドル(2018年)から46億ドル(2023年)となり、マレーシアでは20憶ドルから91憶ドル(2023年)と倍以上になると予想されます。
東南アジアもコロナの影響で巣ごもり消費が増加し、食品や日用品、美容商品などもEコマースで利用するようになってきています。物流インフラも整ってきていることで早急に届く便利さがあれば、さらに消費額は拡大していくでしょう。
Lazadaとは
世界には数々のECサイトが存在しますが、東南アジアで大人気のモールの一つに「Lazada(ラザダ)」があります。Lazadaは元々ドイツのベンチャー企業ロケット・インターネットが2011年に設立しましたが、2016年に中国の巨大ECサイトアリババを運営するアリババグループが買収し、Lazadaの親会社となりました。
アリババグループはLazada以外のEコマース事業で「天猫(Tモール)」「淘宝網(タオバオ)」「1688.com」「AliExpress.com」と多数展開しています。さらにオンライン支払サービス「支付宝/Alipay(アリペイ)」、クラウドサービス「阿里雲/Alibaba Cloud(アリババクラウド)」などの事業も行っている企業です。
Lazadaは現在シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイの6ヵ国でサイトを展開しており、2030年に3億人の顧客へサービスを提供できるよう、日々成長し続けています。
Lazadaの成長率
Lazadaでは東南アジアのAmazonと呼ばれるほど、日用品、アパレル・ファッション小物、雑貨を中心に家電やデジタル商品などさまざまな商品が販売されており、1か国につき3,000店以上が出店していると言われています。1日に500万人以上がサイトを訪れ、出店している3,000店舗のうち人気上位のお店は1日で1,000点以上の売上、成長率は毎年20%超えを誇るほど賑わいをみせています。今後もさらなる成長を期待されているECサイトです。
Lazada出店へのメリットと特徴
Lazadaがこれまで大きく成長したのには、ターゲットに沿った幅広い商品、商品数があります。もちろんその理由だけでなく出品者側にとっても良いサービスと思ってもらえるような仕組みとなっています。具体的にどのような特徴があるのか紹介していきます。
特徴①固有のID で商品管理
先述したようにLazadaは東南アジアのAmazonと呼ばれるほど、仕組みがよく似ています。例えば商品を出品登録する際には商品それぞれに固有のIDが付けられるため、同じ商品であればIDで簡単に登録が可能となり、ユーザー側にとっても検索しやすくなります。
特徴②梱包配送で手間が不要
Amazonのサービスに似ている大きな点なのが配送業務にあります。フルフィルメント by Amazon(通称FBA)のように出品時に商品を倉庫へ配送し、販売が決定した段階でLazada側が迅速・丁寧な梱包と配送を行ってくれます。
特徴③基本的にカスタマーとの連絡は不要
出品者の売上や利益をしっかり確保するため、代金回収や売上送金(振込)まで行います。商品についてユーザーから問い合わせがくることもありますが、回答は強制されているわけではありません。ただし質問に答えることで購入率があがることがあるため、できるだけ返答するほうが良いと言えます。万が一商品不備やトラブル、偽造品などの深刻な違反がない限り、クレーム対応も含めてLazada側が行います。
特徴④一度の商品登録で他国への同時掲載が可能
一度の商品登録で、最大で東南アジアに展開している6ヵ国への同時販売が可能です。いくつかの国で商品の嗜好が似ている場合は、同時掲載で販売の手間が省けるだけでなく、売上アップに繋がり、在庫の管理もしやすいメリットがあります。
特徴⑤さまざまなマーケティング手段が用意
商品購入や集客へ繋げるため、さまざまなマーケティング手段が用意されています。SNSアカウントと連携もできるため、ターゲット国の人が多く利用しているSNSでマーケティングを行うことで新たな顧客流入が見込めます。
Lazadaへ出店開設する方法
Lazadaへの出店にはどのようなステップを踏めばいいのでしょうか。イメージしやすいように簡単に紹介していきます。
2種類のアカウント
LAZADAの出店アカウントは「ローカルアカウント」と「グローバルアカウント」の2種類があります。「ローカルアカウント」は出店した国のみで出店できるアカウントです。例えばシンガポールで出店した際にはシンガポールLazadaのみとなり、その他の国でも展開していきたい場合は、別のアカウントを取得しなければなりません。
ただしLazadaの担当者が販売者の状況や商品のニーズが高いなどチェックして、他国への出品スカウトやプロモーション活動を行ってくれる場合もあります。
一方で「グローバルアカウント」は現在展開している6ヵ国(シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイ)すべての国へ出品が可能です。複数国への出店のため、アカウント開設には大手ブランドのみと審査基準が高くなっています。
出店するための条件
出店条件は基本的に個人で出店することができないため法人名義と、Lazadaのルールを理解しているか解説試験の合格が必要となります。新規開設にあたり初期費用や月額費用等の手数料はかからず、販売されてから商品カテゴリによって2%の手数料がかかります。
出店までの難易度
グローバルアカウントは限られた企業のみが出店できる入り口からハードルの高いものとなります。しかしローカルアカウントの場合は企業名などの記入、身分証の提示、契約書や出店ルールの資料熟読など順番に進めていくだけなので、それほど難しいことはありません。1週間程度で開設が完了します。
Lazadaでの出店を「BeeCruise」がサポート
Lazadaのアカウント登録や契約書、規約書など基本的に英語か出店国の言語となっています。そのためアカウント開設、契約、マニュアルの熟読、商品の説明や画像登録、顧客からの質問メッセージに至るまで多言語対応は欠かせません。しかしそういった点から越境ECを行いたくても多言語の対応が難しいという理由で、出店に大きなハードルを感じる企業も多いでしょう。
グローバル・マーケティング事業/海外進出支援事業を行うBeeCruiseでは、Lazadaの出店支援を行い、自社での出店・運用が難しいグローバルアカウントでの実施を支援いたします。具体的にはLazada各国アカウント同時開設、各国商品紹介多言語翻訳、カスタマー対応、決済、税関手続きが必要な海外発送まで一貫して任せられるため、まるで国内ECモールを行っているような手軽さを感じられます。
Lazadaで出店を予定している方・出店を検討している方は、BeeCruiseへぜひご相談ください。
まとめ
この記事では伸び率がどのECサイトより群を抜いているLazadaについて紹介しました。Lazadaだけでなく展開している東南アジアはまだまだ発展の途中です。ECモールの利用人口や東南アジアの若年層の増加も、大きく期待が見込まれます。東南アジアのEC需要が高まっているこの時に、海外進出でチャンスを掴んでいきましょう。
BEENOS グループはモノ・ヒト・情報を「日本から海外へ」「海外から日本へ」とつなぐためのトータルサポートを行っています。海外進出や輸入を行う際には市場や認知度などのエリア別のリサーチ、ECモールでの広告運用、各国のインフルエンサーやKOLを活用したマーケティング、現地イベントや展示会へ出展など多くのプロセスがあります。
ミニマムに越境ECを行うには自社では難しいことは越境ECのプロに任せて、世界の多くの人々へ自社の商品を広げていきましょう。
東南アジアの2大ECモール「Shopee」について詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひご覧下さい。
東南アジアリーディングマーケットプレイス「Lazada」出店サポートサービス