日本企業で海外進出した会社の企業名は?進出のメリットやおすすめの国もご紹介

日本企業が海外進出した例はたくさんあります。今回は、実際に海外進出に成功した企業をピックアップするとともに、日本が海外進出するのにおすすめの国や海外進出のメリットについて紹介していきます。

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日本におけるグローバル企業の3つの特徴

日本においてグローバル企業と呼ばれる企業の特徴は、大きく分けて3つあります。

1.メーカーである

まず、第一にメーカーが多いのがグローバル企業の特徴です。日本のトヨタや日産、スバルなどの自動車メーカーは海外でも支持されていますし、電気機器や食品メーカーも日本のみならず海外にも拠点を置いています。

このようなメーカーがどうして海外に進出しているかというと、国内市場が縮小していることが要因の一つ。日本の人口は、2005年付近をピークにだんだん減少しています。(引用:「総務省 平成28年度版 情報通信白書「人口減少社会の到達」」)

国内で市場が減ることで利益も少なくなるため、生産側のメーカーは新たな市場を目指して海外に進出しているのです。

また、海外の市場は日本の市場よりも規模が大きいのも特徴の一つ。特にインドやナイジェリア、エチオピアやインドネシアは現在も人口が増加しており、市場の拡大が見込めます。メーカーのように形のある製品を扱っている会社は、市場規模の大小が売上に直接結びつく傾向にあります。国内の市場縮小を受けて海外進出することで、成功を収めている会社も多いのです。

2.老舗の企業

創業から長い間営業をしている老舗の企業も、グローバル企業となりやすいのが特徴です。グローバル企業として生き残っていくためには、顧客からの「信頼性」が何よりも重要。創業から長きにわたって顧客との信頼性を築いている老舗企業は、グローバル展開をしても成功しやすいのです。

3.時価総額が高い

株価×発行済株式部数で表される時価総額ですが、これが高い会社はグローバル企業として成功しやすい傾向にあります。時価総額はいわば、「市場から見る企業の価値」を表す数値です。その会社が、市場においてどのくらいの戦闘力を持っているのかということがわかります。

株価というのは、株式を買いたい投資家の数によって上下します。株価を買いたい投資家が多ければ株価は上がりやすくなり、売りたい投資家が増えれば株価は下がるもの。株式の価値が高ければ株価は上がり、必然的に時価総額も高くなります。

企業の信用度が高ければ、その会社に期待する投資家からの買い注文が高くなり、信頼度が高まります。その結果金融機関からも融資を受けやすくなり、さまざまな場面で投資がしやすくなるのです。資金面で十分に余裕ができることで、海外進出もしやすくなります。

日本企業が海外進出するメリット3選

日本企業が海外に進出することで得られるメリットは、3つあります。

1.市場規模が広がる

日本は年を追うことに、人口が減っているのが現状です。いわば市場の規模が少なくなっているため、どんなに日本で積極的にビジネスを展開したとしても、売上を一定額以上に増やすことは難しいでしょう。

海外の市場も視野に入れることで、販売先が増えるため、販路拡大や売上の増加を見込めます。日本でのみビジネスを行うよりも売上は増えやすくなるため、市場規模や売上を伸ばしたいという企業にはメリットが多いです。

2.人件費などのコストカットが可能

ビジネスをする上では、人件費などの問題も視野に入れなければなりません。海外の人件費や原料費は、日本での生産コストや人件費と比べると低いところも多いです。そのため、海外で事業を展開した上が、利益を増やしやすいこともあります。

生産や製造・仕入れラインなど販売までの経路がしっかりと成立しているようなら、発展途上国などに進出することで大きなコストカットにつながるでしょう。コストを減らして利益を増やしたいのであれば、生産の拠点を海外に移すことは良い判断です。

3.ブランドイメージが上がる

日本だけでなく海外に拠点を移すことで、ブランドのイメージが上がる場合もあります。近年では、企業のグローバル化が進んでおり、海外に拠点を持つ企業はそれだけでステータスになりうることも。

さらに、海外進出によって得た経験や知識などは、企業の事業のノウハウ構築に役立ちます。良くも悪くも海外から内向的に見られる日本企業において、海外での事業に挑戦する姿は、企業の価値を高めるポイントにもなりうるのです。

海外進出している日本のグローバル企業

実際に海外進出をしているグローバル企業について、紹介していきます。

トヨタ自動車

トヨタ自動車は、自動車メーカーの中でも、世界トップの自動車メーカーの中でも、世界トップの販売台数を記録している世界的なメーカーです。開発から設計、生産までを同社で担い、販売会社に販売会社に納品して利益を得ています。

有名企業ということもあり、時価総額や世界のシェアはトップクラス。自動車部品や素材メーカーなど関連企業も多く、日本の産業を代表するメーカーといっても過言ではありません。日本のみならず海外にもファンが多く、「世界のトヨタ」とも呼ばれるほど世界中で支持を集めています。

日産自動車

日産自動車も大手の自動車メーカーとして、国内でも確固たる地位を築いています。そして海外進出も果たしており、現在は日本を含む世界20の国に拠点を置いて自動車の製造と販売を行っている企業です。

環境を考慮した自動車産業に取り組んでおり、資源の無駄遣いを減らし、CO2の削減を行い「ゼロ・エミッション社会」を目指しています。

また、開発力や技術力に関しても長けており、「NISSAN」「INFINITI」と言った名車を生み出しています。「INFINITI」はアメリカやカナダ、ロシアや中東などの国において高級車という位置付けになっており、高いブランド力を持っています。

本田技研工業

本田技研工業も自動車メーカーとして世界的に人気を誇る企業です。「二輪事業」「四輪事業」「金融サービス事業」「汎用パワープロダクツ事業」という4つの事業を展開しており、自動車産業だけに限っていないところもポイントです。

日本だけではなく北米や欧州、アジア圏に続々と進出しており、特に二輪事業では世界トップの販売台数を誇ります。モーターバイクなどの二輪車は国土が狭く渋滞が発生しやすいアジア圏で重宝されています。

トヨタ自動車が万人ウケする車を販売しているとしたら、本田技研工業の車はいわば「性能を求める自動車オタクに向けたクルマ」。その道のマニアをも唸らせる、技術力や性能に富んだ自動車を創り出しているのです。

キャノン

キャノンは、電気機器メーカーとして知られている企業です。オフィス機器やカメラをメインに製造。もともとはカメラの製造を行っていた会社ですが、現在ではさまざまな電子機器の製造に手を広げています。

事業内容は、複写機をはじめとした「オフィス機器事業」、デジタルカメラを扱う「イメージングシステム事業」のふたつ。販売台数はデジタルカメラとレーザープリンターにおいては世界第1位の実績を保持。高い技術力を持っていることを伺い知ることができます。

任天堂

任天堂は、ゲーム業界で大人気の日本の企業です。海外でも高い人気を誇るゲーム「ポケットモンスター」を生み出した会社であり、現在でも多くの国に進出してシェアを広げています。

現在では「ニンテンドー3DS」や「ニンテンドーSwich」などさまざまなゲーム機器を販売し、支持を獲得。他社と比較しても独創性に溢れた製品を開発している点も、広く海外に受け入れられているポイントと言えます。

ファーストリテイリング

ファーストリテイリングは、アパレル事業の大手企業です。代表的なものでいうと、国内でも人気のユニクロやGUを展開しています。国内だけでなく、アジアからアメリカ、ヨーロッパに至るまで幅広く海外展開しているのも特徴です。

ファーストリテイリングでは、価格帯や想定購買層を自社できちんとすみわけしており、ターゲットを絞って事業を展開しています。そのため、幅広い層のユーザーから支持されており、事業も好調に進んでいるのです。

日本企業の海外進出でおすすめの国と特徴

日本企業が海外進出をするのであれば、進出先の国選びも重要です。ここからは、おすすめの国と、その国の特徴について紹介します。

中国

日本企業の進出先として最も多いのは、中国です。中国に進出するメリットとしては、何といってもその人口の多さが挙げられます。13億人超の世界第1位の人口を誇る中国では、GDPも世界第2位(39兆7,983億円)。市場規模が日本の比ではありません。

また、労働力も比較的安価に手に入るため、生産コストがかからないのも魅力の一つ。現地で生産拠点を築きたいと考えている企業にもおすすめです。市場拡大と生産コストの削減という2つのポイントで優れているため、日系企業の多くが進出を考えています。

アメリカ

アメリカは、日本企業の進出先第2位です。トヨタやホンダといった自動車メーカーや、ソニーやパナソニックなどの電気機器メーカーが進出し、成功。市場の拡大目的のほか、現地のユーザーに向けた生産の拠点としても活用しています。

アメリカの人口は3億2,000万人で、は中国やインドに次ぐ世界第3位。購買力平均GDPは2020年の予想では世界第2位を保持しています。アメリカは世界最大級とも言える巨大マーケットであり、購買力が高いため進出先として人気も高いのです。

韓国

日韓の貿易関係は近年由来ではいますが、2018年の総貿易額は9兆3,430億円。現在もなお、中国やアメリカに続く貿易相手国といえます。

韓国とは、同じ分野でお互い得意なものを貿易する「水平貿易」というものを行っているのも特徴のひとつ。製造業の企業においては、重要なパートナーとも言える関係性を築いているのです。

インド

インドは、世界第2位の人口を誇る、巨大なマーケットです。現在は13億人ですが2030年には15億人、2050年には17億人に達するのではないかとも言われています。人口減少による市場縮小に悩まされる日本企業においては、おすすめの進出先です。

若年層の労働力も多く、世界有数のIT大国としても知られているため、IT関連の事業でも優秀な人材を確保できるでしょう。また、事業にかかる人件費も、日本国内と比べると8割ほどカットできると言われています。

タイ

タイは輸出への依存度が高く、GDPの変化が大きい国。そのため、景気に左右されやすいというリスクもあります。しかしそれでも、さまざまな施策が取られ、経済発展に注力している点にも注目したいです。

2015年、プラユット政権のもと経済発展計画「タイランド4.0」が発表されました。今後20年でデジタル立国を目指すというものであり、この計画に基づいてさまざまな施策が取られるでしょう。現段階では、2036年までに国民1人あたりのGDPを13,000ドルまで上げるという目標を掲げています。

日本企業としては、ITやデジタル関連の事業をタイで行うことによって現地の人間を教育できれば、タイの経済発展に貢献する未来も見えます。経済発展できれば、将来有望な進出国となるでしょう。

モンゴル

モンゴルは1992年に民主化していますが、そこから数多くの日本企業が進出しています。在留邦人も多く、現地で法人化した企業も315社(2016年10月)と、年々増え続けているのも特徴です。

まとめ

今回は、海外進出を果たした日本企業について紹介してきました。日本での市場規模が小さくなっていることもあり、海外に進出する企業も増えてきているのが現状。その中で成功できる企業というのは、ターゲットを明確にしていたり、日本である程度のブランド力と知名度を持っている企業であったりすることがわかります。

これから海外進出を考えている企業は、成功している企業の事業内容や海外進出の方法などをチェックした上で、うまく取り入れてみると良いでしょう。

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