デジタルマーケティングとは?目的・メリット・手法までの基礎知識

デジタルマーケティングはITやWeb関連のビジネスを行っている人だけではなく、アパレルショップや飲食店などリアル店舗の業種でも必要になってきているものです。そのため書籍やメディアなどでも何度も取り上げられ「デジタルマーケティング」という言葉をよく耳にすることが多くなってきていますが、「具体的にどのようなものなのか」「具体的になぜデジタルマーケティングが重要視されているのか」分からない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回はマーケティング初心者の方に向けて、「デジタルマーケティングの目的やメリット」「デジタルマーケティングの手法」について詳しく紹介していきます。

具体的には、

  • デジタルマーケティングとは?
  • デジタルマーケティングのメリット
  • デジタルマーケティングの手法6選
  • デジタルマーケティングの将来

について徹底解説していきます。

BeeCruiseのメルマガでは、越境ECや海外販売のノウハウを定期的にお届けいたします。
メルマガ登録をする

デジタルマーケティングとは?

まずは「マーケティング」とは何かについて解説していきます。

マーケティングとは

マーケティングとは「消費者が商品を購入する(売上が上がるため)まで企業が行う戦略や考え方、取組み、仕組みづくり、運用手段などすべて」のことを指します。しかし実際には会社、部署、個人によってデジタルマーケティングの解釈が異なり、「調査・分析」「広告」のように限定的な意味合いを持っている場合も多くあります。

(*この記事でのマーケティングとは「営業活動を不要にし、売れる仕組みづくりを行っていくこと」としてお話していきます。)

「Webマーケティング」と「デジタルマーケティング」とは

続いては「デジタルマーケティング」とは何かについてお話しします。インターネットが普及して以来、書籍やWeb上などで「デジタルマーケティング」と「Webマーケティング」という2つの言葉を耳にするようになってきました。この二つの違いは「Webだけを使うかどうか」です。

具体的にまず「Webマーケティング」とはSNS、広告、SEO、アフィリエイトなど、Webサイトをメインとしてマーケティングを行うことを指します。一方で「デジタルマーケティング」は先ほどのSNS、広告、SEO、アフィリエイト等に加え、GoogleやYahoo!などの検索エンジン、Webサイト、SNS、モバイルアプリ、Eメール、広告といったようなデジタルテクノロジーを用いて、データの管理や分析してマーケティングを行っていくマーケティング活動のことを言います。

以前まではマスメディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌など)が消費者の購買行動(消費行動)を起こし、企業から消費者へ直接的に情報を提供するのが当たり前の時代でした。しかし現在ではスマートフォンやパソコンなどの端末を一人ひとりが持ち、インターネット環境のある時代になったことで、インターネット上にさまざまな情報が溢れるようになりました。つまり商品やサービスを消費者に向けてアピールし続けなくても、SNSや各種Webサイトなどデジタルの世界を通して、消費者の間で情報が拡散され購買行動に繋げているようになっているのです。

デジタルマーケティングの目的

デジタルマーケティングの意味は理解できたと思いますが、どんな目的があり活用するべきなのでしょうか。おもに下記の2つがあげられます。
1.ユーザー一人ひとりの行動パターンが把握できる
2.スピード感ある情報収集・情報分析・情報提供ができる

まず一つ目の目的は「スピード感ある情報収集・情報分析・情報提供ができる」ことで、デジタルマーケティングの最大のメリットとも言えます。例えば自社の商品やサービスをテレビで広告をだした場合、どのくらいのユーザーが興味を持ち、どのようなユーザー層が購入したのかというのは正確に確かめることは難しいです。

一方でデジタルマーケティングはどの時間にどんなユーザー層がどの広告経由で購入し、どんなキーワードに興味を持っているのかなど、事細かく把握することができます。そのためタイムリーで大量の情報が集まり、それをもとに分析し、ユーザーに沿った新たな情報を発信していくことで、効率的に効果を得ることが可能です。

二つ目は「ユーザー一人ひとりの行動パターンが把握できる」ことです。先ほどのものの延長線上にあるものですが、事細かくユーザー情報が集められるため適切な情報を適切なコミュニケーションで届けることができます。例えばメディア、SNS、動画ツール、ブログ、メールマガジンなど人によって情報収集の手段は異なります。また年齢や性別、住まいの地域、家族構成によっても生活習慣は変わるので、「どのような情報が欲しいのか・不要なのか」「どのくらいのペースで配信することで購買意欲が増すか」など一人ひとりに合わせた効果的にアプローチができます。

デジタルマーケティングのメリット

「アウトバウンドマーケティング」と「インバウンドマーケティング」の特徴をそれぞれ見比べて、デジタルマーケティングのメリットを紹介していきます。

「アウトバウンドマーケティング」を用いた場合の特徴は、

  • ターゲティングがしづらい
  • 顧客や見込み客の情報収集に時間がかかる
  • 明確な測定ができない
  • 高コスト

という特徴がありました。

一方で「インバウンドマーケティング」の場合は、

  • ターゲティングしやすい
  • 顧客や見込み客の情報収集が容易で大量なデータが獲得可能
  • 効果測定が容易
  • 低コスト
  • 大量のデータから分析することで、より精密なターゲティングが可能
  • ユーザー自身で自分が欲しい商品やサービスを見つけ出し、顧客同士で情報発信・拡散可能
  • 情報収集や施策のスピードが速く行える

という大きなメリットがあります。

インバウンドマーケティングで得られるデータには「情報を見た時間・人数、性別、年齢、住まいの地域、購入の有無、どのツールを見てアクセスし購入に至ったのか、どんなキーワードを用いて検索したのか」などを把握することができます。データ分析と施策を正確に行うことができれば、顧客の獲得からブランディングまで行うことが可能です。そうなれば必然と売上アップに期待できます。

デジタルマーケティングの手法6選

Webマーケティングやデジタルマーケティングには、さまざまな施策があります。その中でも基本的なデジタルマーケティング手法を6つ紹介してきます。

手法①Webサイトの作成

デジタルマーケティングの効果的な方法の一つでもあるのが、Webサイトの作成です。企業であればWebサイトを持っていることは必須と言うほど重要な役割を持っています。自社のWebサイトで商品やサービスの魅力、ブランドコンセプト、ブランドの在り方なども共有することで、信頼性や購入アップへと繋がります。

Webサイトはただ単に作ればいいというわけではなく、90%以上の人がWebサイトのデザインで評価をしていると言われています。効果的なデジタルマーケティングを行うためにはシンプルで分かりやすく、洗練されたデザインであることが重要です。

手法②コンテンツマーケティング

「コンテンツマーケティング」はユーザーに対して価値ある良質コンテンツを提供し、購買意欲を高め、リピーターとなるファンを増やしていく手法です。ここで言う良質コンテンツとは文章力が優れている記事を書くのではなく、ユーザーが知りたいことや興味があることを発信することで、ユーザー自身が満足いく状況を作り上げることを言います。

決して企業側が伝えたいことや、商品やサービスを売りたいことばかり発信していても、ユーザーの心に響きません。ユーザーの気持ちになってどんなことに悩んでいるのか、解決方法は何かというようなことを発信していくことで、成約という結果に向かっていくのです。

手法③SEO(検索エンジン最適化)

「SEO(検索エンジン最適化)」はGoogleとYahoo!の二大検索エンジンでキーワードを入力し検索した際、上位表示させて、Webページに集客させる方法です。上位表示させることでユーザーのクリック数(サイト閲覧数)、商品やサービスの購入や利用者数に差が出ます。クリック率で言えば検索順位1位は21%、2位10%、3位7%と大きな差が生まれるので、上位表示させるために価値があるコンテンツを作っていくことが重要です。

手法④SNS広告

「SNS広告」はInstagram、Twitter、FacebookなどのSNSプラットフォームを用いて広告を運用することです。テキストやバナー配信もありますが、実際の投稿画面に溶け込むように表示させることもできるので、ユーザーから受け入れやすいのが特徴です。ユーザーがアプリ利用時に登録した個人情報といいね(高評価)やシェアしたコンテンツなどの行動データをもとに、年齢、居住地、職種など狙ったターゲットに広告を配信することができます。

また自社商品やサービスをまだ知らない潜在層にも広告配信することで、ブランドの認知度を上げることも可能です。

手法⑤動画マーケティング

「動画マーケティング」はYouTubeやTikTokなどのSNS動画機能、タクシーの車内ディスプレイ広告などの動画を用いた方法です。動画は視覚・視聴・言語での訴求をすることができます。そのため写真1枚は文字の7倍の情報量、動画1分はWebページの5,000倍(3,600ページ分=180万文字相当)の情報量を伝えられると言われています。

ターゲットに合わせた動画の雰囲気、色、BGM、撮り方を表現することで、ブランディングや商品・サービスの魅力を大いに伝えることで、効果的を最大限引き出すことが可能です。

手法⑥Eメールマーケティング

「Eメールマーケティング」は許可を得ているユーザーのアドレスに直接情報を送りコミュニケーションを取ることで、コストをかけず大きな効果を得る方法です。メールの内容は目的やユーザーの検討状況によって施策は異なり、次のようなものがあります。

  • 登録者に一通目のメールとして配信する「ウェルカムメール」
  • 商品やサービスに関連した知識や役立つ情報を配信する「お役立ちメール」
  • ユーザーが登録/設定した条件によって配信内容が異なる「ターゲティングメール」
  • 商品やサービスを購入・ダウンロードした人へ送る「フォローアップメール」
  • 最初のアクションから一定期間活動がないユーザーに対して、次のアクションを促すための「休眠顧客の掘り起こしメール」

デジタルマーケティング将来

コロナウイルス感染症によってオフライン(リアル店舗)での集客がメインであった小売業界でも、多くの企業・多くの業界でオンライン上での接点に切り替わってきています。アフターコロナで感染症の心配がされなくなった状況になった場合でも、オンライン学習、オンラインミーティング、オンライン商談、オンラインショッピングなどのオンライン上でのサービスは衰退していくわけではなく、重要度が増していくと予想されます。

これまでマーケティング方法がWebマーケティングからデジタルマーケティングへと変化してきたように、今後新たなSNSや動画ツール、機能などが誕生していけば、デジタルマーケティングも複雑化や高速化していくはずです。そして企業はこれまでより効率的かつ利益を上げ事業継続していくためには、ビッグデータやAI(人工知能)の活用が欠かせないものとなります。

したがってデジタルマーケティングで情報を集め、分析し、うまく活用していけるようなIT人材の確保をしていくと良いでしょう。

まとめ

この記事では「デジタルマーケティングの基本」について解説しました。デジタルマーケティングを通じて大量のデータ、つまりビックデータで消費者の情報を蓄積し、年齢・性別・住まい・家族構成・住まいなどから消費者の行動を分析・予測するAIを活用していくことで、より効果的なマーケティングができるようになります。

そしてECサイトのようなオンライン上のビジネスに限らず、飲食店のようなリアル店舗においてもデジタルマーケティングを上手く活用していくことが、テクノロジーの時代を生き残っていけると言えるでしょう。

「海外向けのWebマーケティング」について詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひご覧下さい。
記事タイトル:【最新】国・地域別の海外向けWebマーケティングの特徴や国内外の違い

>世界中のユーザーに日本の商品を届ける クロスボーダーコマースを展開する

世界中のユーザーに日本の商品を届ける クロスボーダーコマースを展開する

BEENOSグループが創業以来蓄積してきたノウハウ・データを活用し、 BeeCruiseは日本企業の海外進出を応援します。

CTR IMG