海外への商品発送を代行できる国内の代行会社は多数あるため、初めて依頼をする場合は迷ってしまいます。この記事では、海外発送代行を利用するメリット・デメリットや、主な代行会社を紹介します。
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目次
海外発送の代行サービスとは?
海外発送の代行サービスとは、国内商品を海外へ向けて発送する際の作業を委託できるサービスになります。一般的な流れとしては、海外サイトで販売した商品をまずは国内の発送代行に送り、代行会社が梱包や住所の転記などを行い、海外へ向けて発送します。代行会社は、海外発送における関税の申告や禁制品などの対応についてもサポートします。
海外サイトで自社商品を販売する場合、社内でスタッフを教育し、発送業務を自社でまかなう方法もあります。しかし、専門知識に長けている海外発送代行を利用すれば、面倒な発送業務を全て任せることができます。
BeeCruiseのメルマガでは、越境ECや海外販売のノウハウを定期的にお届けいたします。(メルマガ登録をする) 発送代行とは 発送代行は、文字通り本来、荷物の差出人がおこなう発送作業を運送会社や発送代行会社が差出人に代わって[…]
発送業務を総合サポートするフルフィルメント
発送代行の中には、発送業務を総合的にサポート可能な「フルフィルメント」というサービスを提供する会社があります。フルフィルメントとは、ネットショップ運営で発生する業務を総合的にサポートしてくれるサービスになります。
サポートする具体的な業務は、下記となります。
・入荷
・ピッキング
・検品
・在庫管理
・受注業務
・梱包業務
・発送業務
・返品対応
・クレーム対応
・決済処理
ネットショップを運営する上で発生するほとんどの業務を任せることができるため、フルフィルメントを利用することで運営上の負担がなくなり、効率化を図ることができます。ただし依頼内容によっては料金がが割高になるため、フルフィルメントの依頼前に総合的にコストを計算する必要があります。
代行会社に依頼するメリット
海外発送を代行会社へ依頼するメリットは、主に3つあります。
- 本来の業務に専念できる
- 手続き上のミスを削減できる
- 配送コストの削減
海外発送において発生する作業量は膨大で、個人で行うと手続き中にミスが起こる場合も少なくありません。海外発送の際は、インボイスの作成や関税に関する処理業務などをしなければいけません。こういった作業は、覚えてしまえばスムーズにできるかもしれませんが、慣れないうちはミスが発生する可能性もあります。
海外発送の輸送費は国内より高いため、もし輸送先を間違えた場合は大きな損失になります。こういった手続き上のミスを防ぐために、海外発送の代行会社の利用がおすすめです。
配送コストを削減できる
代行会社は会社全体で大量輸出を行っているため、配送会社と大口契約を結んでいる会社が少なくありません。大口契約を結んでいる企業は配送コストが通常よりも低いため、少ない商品を配送会社へ発送依頼するより、安く契約ができることがあります。
さらに通関に関しても、代行会社は簡易通関になるため、個人で行うよりも配送スピードがアップします。小口契約で配送会社を利用するよりも、海外発送の代行会社をうまく活用することで、コスト削減と配送スピードを上げることを実現できます。
海外発送を代行会社へ依頼するデメリット
海外発送を代行会社へ依頼するデメリットは、主に3つあります。
- 手数料がかかる
- 代行会社によるミスを自社で対応する必要がある
- 個々に合わせた柔軟な対応が難しい
それぞれについて詳しくお伝えしましょう。
手数料がかかる
海外発送を代行会社へ依頼する際の主な手数料は、以下になります。
・月額使用料
・配送料
・代行手数料
・オプション使用料
代行会社によって料金体系が異なり、会社によっては月額使用料が無い場合もあります。ただし月額使用料が発生する会社は、配送料が月額使用料の無い会社よりも安価になる傾向にあります。そのため代行会社を選定する際には、全ての料金を計算して判断する必要があります。なお上記の手数料には梱包代金や検品費が含まれるため、代行手数料は割高になる傾向にあります。
代行会社によるミスを自社で対応する必要がある
代行会社は専門で発送委託事業を行っているため、発送に関するプロになりますが、ミスが発生する可能性もあります。例えば、発送商品を代行会社が管理している場合、注文商品のサイズや色を間違えて発送してしまうことなどがあります。個人で行うよりもミスの数は圧倒的に少ないのですが、人が行っている作業であるためミスが起こることもあります。その際に、自社での対応が必要になります。
個々に合わせた柔軟な対応が難しい
海外への配送代行サービスでは、検品から発送までの一連の流れをマニュアル化しています。そのため個々に合わせた柔軟な対応ができない場合は多いです。例えば「仕入商品が細かい点まで動作するかについて調べたい」「商品に特注のシールを貼ってほしい」など、各企業ごとの要望に対応するのは難しくなります。ただし対応可能な場合もあるため、交渉の余地はあるかもしれません。
海外発送可能な代行会社 7選
海外発送を依頼可能な代行会社7つを紹介します。それぞれの代行会社の特徴を理解し、代行会社の選定にお役立てください。
- ロケーションズ
- 転送コム
- オープンロジ
- BaggageForwardCom (バゲッジフォワードコム)
- 転送Japan
- NetDepot(ネットデポ)
- GYLOGI.com(ジーワイロジコム)
それぞれの代行会社の特徴を知って、代行会社の選定に役立ててみてください。
ロケーションズ
【特徴】
- 10カ国の出荷通知メールに対応
- ASPサービスで連携可能
- 商品は1つからでも依頼OK
ロケーションズは、世界120カ国以上への発送ができる発送代行です。購入者への出荷通知メールは10の言語に対応しており、購入者の不安をなくし顧客満足度の高い対応が可能になります。また、ASPサービスを採用しておりロケーションズへオンラインでやり取りできるため、簡単に発送までの依頼ができます。1つだけの商品発送も対応しているため、海外発送を行いたい小口利用の方も気軽に依頼できます。
【対応言語】
- 日本語
- 英語
- 中国語(簡体字、繁体字)
- 韓国語
- インドネシア語
- フランス語
- ドイツ語
- イタリア語
- スペイン語
【対応可能な発送方法】
- EMS
- 国際小包(AIR)
- 小形包装物(航空の書留あり・書留なし)
- Pメール(書留あり・書留なし)
- 国際クーリエ
- など
転送コム
【特徴】
- 1,700社以上の企業が利用する信頼性の高い企業
- 世界120カ国へ発送可能
- 英語と中国の翻訳に対応
1,700社以上の企業が利用する発送代行を請け負う転送コム。海外への発送代行の他に国内への発送も行っているので、用途に合わせた利用が可能です。海外へは、アジア圏、南米、北米、中米、ヨーロッパ、アフリカ、中近東など全120カ国への発送ができます。英語と中国語の翻訳にも対応しており、翻訳のサポートができるスタッフ150名以上が在籍しています。
【対応可能な発送方法】
- 船便
- EMS(国際スピード郵便)
- AIR(航空便)
- SAL(エコノミー航空便)
オープンロジ
【特徴】
- オープンロジの倉庫で商品の保管ができる
- 世界120カ国へ発送可能
- 返品への対応
オープンロジの倉庫で商品の管理・保管ができるため、注文が来てからそのまま依頼をかけるだけで商品の発送ができます。世界120カ国へ発送でき、月間発送数は100万件まで依頼可能なため、海外への発送数が多く困っている企業も安心です。さらにネットショップとの連携機能を備えており、Yahoo!ショッピングやeBayと連携でき、ショッピングカートにおいてはShopify、STORES.jp、BASEと連携できます。
【対応できる発送方法】
- EMS(国際スピード郵便)
- 4PX
- DHL
- ECMS
BaggageForwardCom (バゲッジフォワードコム)
【特徴】
- 2カ月間は倉庫で商品の保管可能
- 荷物のおまとめ発送に対応
- 代行手数料+発送料のシンプルな料金体系
BaggageForwardComの倉庫で、最大2カ月間商品の保管が可能になっています。届いた商品はまとめて発送してくれるため、1つ1つ送るよりも低コストで配送できます。料金体系はシンプルで分かりやすく設定されており、「代行手数料+発送料」の合計金額が利用料金となります。
【対応可能な発送方法】
- EMS(国際スピード郵便)
- DHL
- UPS
- 船便
転送Japan
【特徴】
- 海外発送にかかる手数料は30円~最大150円
- EMSの送料が3%オフ
- 送料簡単見積もり
海外発送にかかる手数料が30円~最大150円と、リーズナブルな料金体系を備えています。また、合わせてかかるEMS料金も通常価格から3%オフになり、低価格での依頼を受け付けています。転送Japanのサイトでは「送料簡単見積もり」ができますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
【対応可能な発送方法】
- EMS(国際スピード郵便)
- p国際小包(航空便・SAL便・船便)
- SF CHINA
- eCHINA
ネットデポ(NetDepot)
【特徴】
- 倉庫1坪につき月額6,000円から利用可能
- 在庫管理から発送業務までトータルサポート
- 在庫商品の一括買取もOK
倉庫1坪につき月額6,000円から利用でき、在庫管理から発送業務までを依頼できる発送会社になります。また返品商品や余剰在庫などの倉庫保管中に余った商品は、同社が見積もりの上で買い取ることも可能です。売れない商品を廃棄するのではなく、買い取りしてくれるという嬉しいサービスになっています。柔軟な対応が期待できることから、契約数約450社以上と高い信頼を誇っています。
【対応可能な発送方法】
- 船便
- EMS(国際スピード郵便)
- AIR(航空便)
- SAL(エコノミー航空便)
GYLOGI.com(ジーワイロジコム)
【特徴】
- オプションの選択肢が多い
- 大口割引が適用される
- 御用聞キ屋「御用聞キ屋」のノウハウをそのまま提供
GYLOGI.comでは依頼主ごとにオプションを選択でき、柔軟に対応可能です。例えばレター同封やギフトラッピング、特殊な梱包材の使用などにより、顧客満足度を向上させることができます。発送料金には大口割引が適用されます。発送にかかる料金が通常より安くなるため、低コストで利用ができます。なおGYLOGI.comは、配送代行の「御用聞キ屋」を運営しており、その過去の実績からユーザーへクオリティの高いサービスが期待できます。
【対応できる発送方法】
- EMS(国際スピード郵便)
- SAL(エコノミー航空便)
- 佐川急便(飛脚宅急便、飛脚メール便)
- DHL
- FedEx
海外発送の代行会社を選ぶポイント4選
海外発送の代行会社を選ぶポイントは、大きく分けて4つあります。それぞれの項目について、詳しく説明します。
- 依頼における連携のしやすさ
- カスタマーサービス対応が迅速であるか
- サービス内容の柔軟性
- 対応可能な発送方法の種類
それぞれの項目について順に記載しましょう。
依頼における連携のしやすさ
海外発送の代行会社を選ぶポイントで重要なのが、依頼における連携のしやすさです。
例えば毎日100個以上の商品発送を依頼する場合、依頼を1つずつ手入力すると大変な作業になります。そのため、連携を効率的に行うことができる代行会社にお願いするのがおすすめです。
販売サイトと自動で連携できるシステムがあれば、最小限の作業で代行会社へ依頼することができます。連携におけるミスも減り、本来の業務への時間を大きく確保できるでしょう。
カスタマーサービス対応が迅速であるか
カスタマーサービスにおける対応の早さも、海外発送の代行会社選びで重要な点です。対応が早い企業であれば、発送ミスが起こった場合にすぐに修正対応ができるためです。例えば、発送する商品を管理ページ上で確認しミスを発見した場合、カスタマーサービスへ連絡し迅速な対応ができれば、その後の損失を防げます。
連絡したあとの対応が遅い会社であれば、そのまま発送されてしまいます。それにより送料や返送料、発送先への対応など、多大な労力とコストが発生してしまいます。損失を極力減らすためにも、カスタマーサービスの対応について調べておきましょう。
サービス内容の柔軟性
サービスが個別対応可能かどうかについても、重要視するポイントになります。状況によりますが、できる限り希望のサービス内容に対応可能な会社を選びましょう。例えば、まとめ発送や現地の言語でのカスタマーサービスの提供、広告の同梱など、事前に希望の項目を確認しておくことが重要です。
対応可能な発送方法の種類
一般的な海外発送方法は、以下の4つとなります。
・船便
・EMS(国際スピード郵便)
・AIR(航空便)
・SAL(エコノミー航空便)
発送方法によって顧客への到着時間が異なるため、商品を販売している通販サイトの配送時間の表記には気をつけてください。例えば、数日で到着すると通販サイトに記載しているにも関わらず、船便のような数週間かかる発送方法を選んだ場合、顧客満足度は確実に低下します。どのくらいの日数で届けたいのかを検討した上で、希望の発送方法を持つ代行会社へ依頼するのが得策です。
越境ECの物流手段 越境ECで配送会社を決める前に知っておかなければならないのが、どのような物流方法があるかということです。越境ECで商品を海外へ配送するための手段は大きく分けて3種類に分けられます。 1.個別に直接配送 2.国内物流[…]
代行会社を利用する前に全ての料金をチェックしよう
代行会社を利用する前に、まずは全ての料金を調べてみましょう。発送代行手数料や配送代金だけでなく、オプション料金や保管料、会員登録料など全てを事前に確認することが重要です。細かい料金をチェックすることで、どの代行会社が適切かどうか判断することができます。特に保管料は在庫の回転によって決める必要があり、自社の商品が高回転の商品かどうかにより、依頼する代行会社が決まります。それぞれの料金をチェックし、総合的に代行会社を比較することをおすすめします。
新型コロナウイルス感染症による海外発送の影響は?
コロナショックにより、世界的に航空便は大減便されました。国際郵便では遅れが出たり、国によってはEMSやSAL便の取り扱いを中止するという事態も起きました。現在も取り扱い中止のサービスがあり、国ごとに状況は変化しています。また、世界情勢によっても配送状況は変わります。
そのような時に頼りになるのが、クーリエです。クーリエでも自社の飛行機を持っているFedexやDHLでの配送は、コロナによる影響が最小限で済みました。国際郵便は専用の航空機を持たないため、世界情勢による影響を強く受けやすいと言えます。代行会社を使うことで、最適な発送方法の選択を任せておけるため、国際的な情勢変化にも強いと言えるでしょう。
まとめ
自社に最も合う代行会社を選ぶためには、まずは自社が求める情報をまとめる必要があります。具体的には以下のような項目を事前に検討しておくと、スムーズな代行会社選びができます。
- 予算はどのくらいか
- 顧客に届けたい広告は付属させるか
- 月の出荷個数の計算
- 顧客に届けるまでの日数
それぞれの情報を明確にし、自社に合う最適な代行会社を探してみてください。
越境ECの始め方について、ご興味がある方はぜひ以下の資料をご参考にしてください。