左からSendoのTran Hai Linh氏、TokopediaのWilliam Tanuwijaya氏、当社代表の直井、ZilingoのAadi Vaidya氏
BEENOS株式会社(東証一部3328、東京都品川区 代表取締役:直井 聖太、以下「BEENOS」)は、BEENEXTとの共催で、起業家の起業家によるネットワーキングイベント「BEE GLOBAL CAMP」を11月21日(木)・22日(金)の二日間実施、本イベントの日本での初開催を記念して「BEE GLOBAL CAMP プレスカンファレンスby BEENOS」を開催いたしました。
イベントには、インドネシア最大手のオンラインマーケットプレイスを展開するユニコーン企業「PT Tokopedia」CEOのWilliam Tanuwijaya(ウイリアム・タヌウィジャヤ)氏、ベトナムC2Cマーケットプレイス最大手である「Sen Do Technology Joint Stock Company(Sendo)」CEOのTran Hai Linh(トラン・ハイ・リン)氏、東南アジアを中心にファッション・美容商品のBtoCオンラインマーケットプレイスを展開する「Zilingo Pte. Ltd」COOのAadi Vaidya(アーディ・ヴァイジャ)氏の3者をゲストにお招きし、「ユニコーン企業をはじめとした東南アジアの急成長企業から見たJAPANブランド-日本企業はネクストチャイナでイノベーションを起こせるのか- 」をテーマにしたトークセッションを行いました。
ゲストは、活況が続く東南アジア各国のECマーケット環境や成長率についてプレゼンテーションを行ったほか、日本の企業やブランドに期待していることやビジネス連携への期待について語りました。日本企業やブランドについては、その魅力として品質の高さを挙げ、「東南アジアは可処分所得が上がっているため、ハイエンドな日本製品も受け入れられると感じている。ぜひ自社のマーケットプレイスで展開したい」などと語りました。
BEE GLOBAL CAMPには、成長の著しい新興国、中でもインドや東南アジアといった「ネクストチャイナ」のマーケットプレイス、ペイメント領域などのインターネットビジネスを展開している起業家が参加しており、これまで、インド・インドネシア・シンガポール、ベトナムでの開催経験があります。第5回目となる2019年は日本で初開催、世界15か国の起業家200名以上が東京・八芳園に一堂に介し盛況に終わりました。
ユニコーン企業をはじめとした東南アジアの急成長企業から見たJAPANブランド -日本企業はネクストチャイナでイノベーションを起こせるのか-
「PT Tokopedia」CEO William Tanuwijaya(ウイリアム・タヌウィジャヤ)氏
「Tokopedia」は、多くの島々から構成されるインドネシア内でどこにいても同じ商品を楽しめる様にするために生まれた、オンラインプラットフォームです。ユニークユーザーは9000万以上を誇り、インドネシアのセラーとも良好な関係を築いています。インドネシア内の97%の地域からアクセスがあり、Tokopediaの総商品は、インドネシアのGDPの1.5%に当たります。インドネシア市場において、日本の製品は人気が高く、中でもホンダやトヨタといった自動車メーカーやユニクロ、無印良品などのファッション、さらに漫画やアニメなどのポップカルチャーが人気があります。日本企業とはすでにビジネスの実績がありますが、日本企業とビジネスが成立するとしたら、インドネシアの富裕層に向けて日本らしいハイエンドな製品を自社マーケットプレイスで取り扱いたいと考えています。 |
「Zilingo Pte. Ltd」COO Aadi Vaidya(アーディ・ヴァイジャ氏)
「Zilingo」は東南アジアを 中心にファッション・美容商品のBtoCオンラインマーケットプレイスZilingoおよび各国のアパレル・繊維メーカー・流通企業向けのBtoBデジタルプラットフォームを提供しているテクノロジー企業です。データサイエンスとフィンテック技術を用いて、サプライチェーン同士をつなげていくことで中間工程を省き、効率化や手数料の削減に取り組んでいます。また、Zilingoは受発注・在庫管理を行うときの最小単位に至るまで、AIによってトレンドの重要な要素を予測し、ブランドやメーカーがアクセスできるようにしています。東南アジアにおいて、日本のファッションブランドは無印良品やユニクロが非常に人気で、デザインにインスピレーションを受けているブランドも多く存在します。日本は技術力が高く高品質。ミシンなどの産業機械も評価されており、当社も取引を行いたいと思っています。また、日本企業の中でビジネスパートナーになりたい業種としては、ファブリック企業やデザイナーです。タッグを組んで次なるファッションを創ることにも挑戦したいと思っています。 |
「Sen Do Technology Joint Stock Company(Sendo)」CEO Tran Hai Linh(トラン・ハイ・リン)氏
私たちは、ベトナムのビジネス創出をミッションとしています。展開しているC2Cマーケットプレイスはベトナム最大手となっており、現在は、2,000万人以上の消費者が30万人のセラーから商品購入することができるサービスです。また、決済サービスの「SenPay」も展開しています。 私たちは、起業家にプラットフォームを提供し、エコシステムを作り上げることで物やサービスをベトナムの消費者に届けています。 ベトナム人は日本製品が大好きで、日本製品は高品質の代名詞です。ベトナムではバイクはバイクと呼ばれず『Honda』と呼ばれており、ソニー、パナソニック、トヨタなども最高のブランドです。東南アジアでは可処分所得が増加していることもあり、ハイエンド商品に注目が集まっています。そのためマーケットでも日本メーカーの商品では特に「メイドインジャパン」にニーズが集まっています。 先日、ホーチミンにユニクロがオープンして、人気が出ています。日本企業とのビジネスタイアップですが、当社はマーケットプレイスを運営しているため、小売企業やメーカーなど製品を売りたいと考えている日本企業にはぜひ出店いただきたいです。どんな日本のブランドもチャンスがあると思います。 |
BEENOS株式会社 代表取締役社長 兼 グループCEO 直井 聖太
本日は、ASEANを中心に急成長されているスペシャルなユニコーン企業のお三方にお越しいただいております。
当社はクロスボーダーEコマースを強みとし、日本企業の海外向けECを10年以上支援させていただいておりますが、10年前と比較すると越境ECに対する取り組みは一般的になりました。しかし、中国に向けて積極的な企業が多い一方で、ASEAN市場に対して取り組んでいる会社はまだまだ少ない状況です。ただし、意欲がないわけではなく、特に今年に入ってからはASEANに参入したいという企業が増え、お問い合わせも多くいただいています。 海外進出においてつまずく理由の多くは「そもそも何をやっていいのかが分からない。」ということ。まだまだ情報が不足しており、10年前に多くの企業が中国越境ECに挑戦した状況と同様で、一つずつ整理していく必要性があります。 ASEAN市場での日本のポジションは想像以上に落ちている印象で、数年前にリン氏から『コスメで言えば、韓国コスメの方が積極的で売れている』と聞き、日本企業の一員として残念だと感じました。しかし、日本にはプロダクトの力もコンテンツの力もあります。重要なのはマーケティングや国に合わせた商品開発を行うこと。日本企業にはそこに適応する製造能力もあります。だからこそ、BEENOSグループとしてはマーケティングからしっかり支援していき、当社投資先の様な各国のマーケットプレイスにつなげていくことで、日本企業がASEANにも展開し可能性を拡げられる状況を作り、ASEAN市場で日本の商品を楽しんでもらえるようにしていきたいと思います。 |
【BEENOS 株式会社の概要】
(1)社 名 : BEENOS 株式会社
(2)代 表 者 : 代表取締役社長 兼 グループCEO 直井 聖太
(3)本 店 所 在 地 : 東京都品川区北品川四丁目7番 35 号
(4)設 立 年 月 : 1999年11月
(5)資 本 金 : 27億75百万円