台湾のファッション事情を解説!日本のアパレル業界の違いは?

アパレル業界の海外マーケティングのターゲットとして台湾を選ぶ企業は多くいますが、
アパレル業界の海外進出先として、台湾が候補に挙げられます。台湾のファッションが日本と大きく違うのは、快適さや着ていて楽なことが重要視されているということです。この記事では、その理由について詳しく説明します。

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台湾で好まれるファッションが日本とは違う理由その1:気候

台湾本島は南北に細長く、中央を通る北回帰線を挟んで北が亜熱帯、南が熱帯地域と分けられます。首都である台北市は1年中温暖で、日本のようにはっきりとした四季はなく、長い夏と短い冬があると言われています。

基本的には1年を通して蒸し暑い国だと言え、台湾の人は快適で気楽なファッションを好む傾向にあります。そのため現地の人の服装は、日本よりかなりカジュアルになっています。

なお、もし1年を春夏秋冬で分けるとする場合、下記のようになります。

  • 春(3〜5月):晴れの日は暑いくらいだが、朝晩は冷えることもある
  • 夏(6〜9月):台風シーズンで湿気が多くかなり暑い
  • 秋(10〜11月):朝晩は涼しいが、晴れた日中は暑い
  • 冬(12〜2月):日本の春のような気候だが、寒波に見舞われることもありセーターが必要になる場合もある

気温の推移や降水量は以下の表を参照してください。

台湾で好まれるファッションが日本とは違う理由その2:交通事情

台湾は、人口に対してバイクの割合が多いことで知られています。世界トップレベルのバイク保有率を誇り、半数以上の人がバイクを持っていると言われています。その理由として、渋滞が発生しやすいということ、でこぼことした道路が多いこと、バイクの免許を取りやすいということなどが挙げられます。

多くの人にとってバイクが主な移動手段であるため、運転しやすい服装が好まれます。女性は、スカートよりもショートパンツなどを着用している人が多いです。またヘルメットの着用で髪型が崩れやすいということから、あまり手をかけずにカジュアルなヘアスタイルにしている人も多くいます。髪の長い人がバイクに乗る際は、一つに束ねている姿をよく見かけます。

下記では、台湾の基本情報のほか、バイクの保有台数や生産台数について詳しく説明します。

台湾の基本情報

台湾の面積は3万6,000平方キロメートルで、九州よりやや小さい広さになります。人口は、2022年12月時点で時点で約2,326万人となっています。主要都市は台北のほか台中や高雄で、使用言語は中国語、台湾語、客家語などです。主な宗教は、仏教、道教、キリスト教です。

台湾の二輪車保有台数・生産台数

現在の日本の人口は約1億2,330万人のため、台湾の人口は日本の約5分の1となります。しかしバイク保有台数では、台湾は日本を圧倒的に上回ります。一般社団法人日本自動車工業会の資料によると、2022年における二輪車保有台数は、日本1,031万955台に対し、台湾1,439万626台となっています。

1台あたりの人口で計算する普及率は、二輪車1台につき日本12.0人に対し、台湾は1.6人と大きな差があります。また、2022年の二輪車生産台数は、日本69万4,968台、台湾107万231台となっています。

台湾の人に好まれるファッション

台湾の男女ともに共通しているのが、「日本人よりもラフ」という点です。男性は日常的にビーチサンダルを履いており、女性は化粧をあまりしないということが多いです。都心部ではおしゃれに気をつかっている人もたくさん目にしますが、普段は風通しの良い快適な服装を好みます。

また台湾の人は寒さに弱く、気温が20度ほどになっただけで、厚手のアウターを着用することもあります。台湾は日本よりも暖かい国のため、日本人に比べて寒さに慣れていないのです。

男性のファッション


暑い時期は「Tシャツ+短パン+ビーサン」といったラフな服装の人が多いです。また、南部では日常的に突然のスコールが発生するため、なおさら濡れてもいいカジュアルな服装が好まれます。しかし、寒い時期は、靴にジャケットなどのアウターと、日本と同じようなファッションをしています。

女性のファッション

男性と同様、暑い時期は「Tシャツ+ホットパンツ+ビーサン」というラフな服装の人が多いです。バイクに乗ることが多いため、雨が降ったときに面倒だという理由から、カジュアルな服装が好まれているということもあります。ただし、寒い時期はコートやニットなどを着ておしゃれを楽しむ女性も多くいます。

化粧に関してはナチュラルメイクが主流になっており、しっかり化粧をする人はあまり多くありません。台湾では、化粧をしないと人に会えないと考える人が少ないということと、汗をかくので最初から化粧をしないほうが良いと考えている人が多いのです。

最近の台湾ファッション関連ニュース

①台北ファッションウィーク2019 Spring & Summer

台湾最大級のファッションイベントで、文化部(文化庁)や経済部(経産省)、台北市などの共同主催により2023年10月に開催されました。最近では台湾のファッションシーンの勢いに、世界のファッショニスタたちが大注目しています。

②日本のアパレルの台湾進出

ここ数年、台湾に進出する日本のファッションブランドが急増中です。日本の大手ファッションメーカーが台湾に進出し、多数の店舗を展開しています。

しかし、2019年1月に台北の新商業施設内にオープンしたアトレ初の海外店舗「アトレ(atre)」が、2023年12月に閉店するといったニュースもあります。アトレは「台湾からの撤退を意味するものではない」とした上で、アトレとしての台湾での今後の展開についても引き続き検討していく計画です。

まとめ

この記事では、台湾の気候や交通事情と台湾の人のファッション事情の関係について説明しました。1年中暑く移動手段もバイクが多いことから、「日本人よりもラフ」なファッションが好まれる傾向にある台湾ですが、最近では台湾のファッション業界を盛り上げるためのさまざまな動きも起こっています。

また親日国である台湾では、日本のファッションアイテムは非常に人気があります。日本の通販サイト・オークションサイトの入札サポート・購入サポートサイト 「Buyee」では、流通国ランキングで台湾は常に上位国になっています。さらに、台湾の人が日本人と体型が似ているということも、台湾と日本のファッションが相性が良いという1つの理由になります。

台湾の気候や交通事情を踏まえた上でファッション事情を研究し、越境ECのスタートはまずは台湾をターゲットにしてみるのはいかがでしょうか。

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