国内市場の成熟や市場のグローバル化を背景に、海外の消費者へ向けて自社商品を販売する「越境EC」への注目が急速に高まっています。しかし、いざ海外展開を考えた際に、「言語の壁」「海外配送の手間」「複雑な決済方法への対応」といった数々の課題に直面し、二の足を踏んでしまう事業者様も少なくないのではないでしょうか。
このような課題を解決し、日本の事業者が国内のECサイトを運営するのと同じ感覚で、世界中の消費者へ商品を届けることを可能にするのが、代理購入サービス「Buyee(バイイー)」です。
本記事では、Buyeeの導入を検討されている日本の事業者様に向けて、Buyeeのサービス概要から、海外のお客様が利用する際の流れ、料金体系、そして事業者様が事前に把握しておくべき点まで解説します。この記事を通じて、Buyeeが海外展開において、いかに強力なパートナーとなり得るかをご説明します。
1. Buyeeとは? ― 海外のお客様への販売を円滑にする架け橋
Buyeeは、海外にお住まいのお客様が、日本のECサイトで販売されている商品をスムーズに購入できるよう支援する代理購入サービスです。通常、日本のECサイトの多くは、海外発行のクレジットカードでの決済や、海外への直接発送に対応していません。
そこでBuyeeが、事業者様に代わってお客様からの注文を受け、決済を代行し、商品を一度国内の倉庫で受け取った後、海外のお客様へ向けて発送手続きを行います。
事業者様にとっての最大のメリットは、海外販売に関する煩雑な業務をBuyeeに一任できる点にあります。具体的には、以下のような業務をお任せいただけます。
業務 | 詳細 |
多言語でのお客様対応 | 英語、中国語(繁体・簡体)、韓国語、スペイン語、フランス語、ロシア語など、10言語以上に対応。海外のお客様からの商品に関する問い合わせは、Buyeeのカスタマーサポートが代行します。 |
多様な決済手段の提供 | PayPal、VISA、MasterCard、JCBといった主要なクレジットカードはもちろん、Alipayや銀聯カードなど、世界中で利用されている多様な決済手段に対応しています。これにより、販売機会の損失を防ぎます。 |
煩雑な海外発送業務の代行 | 税関手続きや国際配送ラベルの作成といった、専門知識を要する業務はすべてBuyeeが代行します。事業者様は商品をBuyeeの国内倉庫へ発送するだけで完了です。 |
不正決済のリスク回避 | 海外取引において懸念されるチャージバック(不正利用などによる売上金の取り消し)のリスクはBuyeeが負担します。 |
これらのサポートにより、事業者様は特別な体制を構築することなく、リスクを最小限に抑えながら、世界約120の国・地域という広大なマーケットへアプローチすることが可能になります。
2. ご利用の流れ ― 事業者様は国内販売同様に、商品をBuyeeの国内倉庫に送るだけ
海外販売の中で事業者様が行うのは、通常の国内販売と同様に、指定されたBuyeeの国内倉庫へ商品を発送するだけで完了します。国内倉庫に商品が到着した後は、Buyeeが検品、再梱包、国際配送手続きなどをすべて代行し、ご希望のお客様には無料のまとめ梱包サービスも提供しています。
事業者様に行っていただくこと
- Buyeeからの注文確定連絡を受け、商品を梱包する
- 指定されたBuyeeの日本国内倉庫へ発送する
- 事業者様の作業は、これだけで完了です!
(ご参考)購入者様のお手元に届くまで
- Buyeeが代理購入、決済代行を行います。
- 倉庫で検品や、おまとめ梱包を行い、海外へ発送します。
3. 料金体系について ― 事業者様の費用負担はゼロ
多くの事業者様が気にされるのがサービス利用にかかる費用です。Buyeeのビジネスモデルの大きな特徴は、事業者様側の初期導入費用や月額固定費が一切かからない点です。
サービス利用にかかる手数料は、すべて海外の購入者様にご負担いただく仕組みとなっています。購入者様が負担する主な料金は以下の通りです。
- 商品代金: 貴社ECサイトで設定している販売価格です。
- Buyee代理購入手数料: 注文1件につき、一律で300円かかります。
- 国際配送料金: 商品の重量や配送先の国・地域、配送方法(EMS, AIR, 船便など)によって変動します。
- オプションプラン料(任意): 検品や保証を手厚くするオプションプランです。購入者様は任意で加入が可能です。
事業者様は海外販売のために新たな費用を負担する必要はなく、購入者様も商品代金+一律の手数料300円+国際配送手数料のみというシンプルな設計となっています。手数料が固定であることは、商品金額によって手数料が変わる変動制と比較して、高額品の購入ハードルを下げます。この点は、事業者様にとって販売機会の損失を防ぎ、売上向上に繋がる大きなメリットといえます。
4. 事業者様が事前に把握しておくべき重要事項
Buyeeを介した取引を円滑に進めるために、いくつか事前にご理解いただきたい点がございます。
- 一部取り扱いできない商品: ワシントン条約に抵触する商品、可燃性の高い商品、その他航空危険物など、国際輸送が禁止・制限されている商品は取り扱うことができません。
- キャンセル・返品・交換の原則不可: 海外取引では、文化や商習慣、言語の違いから、返品・交換に関する予期せぬトラブルが発生することがあります。そうした越境EC特有のリスクから事業者様を保護する観点から、お客様都合によるキャンセルは原則として受け付けないポリシーを設けています。
まとめ
本記事では、海外販売を力強くサポートする代理購入サービス「Buyee」について、事業者様の視点からその全体像を解説いたしました。
Buyeeを導入することで、事業者様は言語、決済、物流といった越境ECにおける三大障壁を意識することなく、最小限のリスクと手間で、世界中の膨大な潜在顧客へアプローチすることが可能になります。特別な投資や専門知識は必要ありません。ただ、これまで通り国内の顧客に販売するのと同じプロセスを維持するだけで、貴社のビジネスは世界へと大きく扉を開くことができます。
海外展開は一部の大企業だけのものではありません。Buyeeという信頼できるパートナーと共に、貴社の商品を世界中のファンへ届ける第一歩を踏み出しましょう。